たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

人生

誰に聞いたらいい?

このところ、ある事実をめぐって考えをめぐらせる。それをありのまま書くわけにはいかないけれど、何十年にもわたって、ひとつのテーマが繰り返し繰り返し自分の人生の中で突然に訪れていたことに気づく。そのテーマは、全く互いに関係のない人びとの口から…

男の顔

昨晩は、いつものとおり東京から駒ケ根に向けて高速バスで移動した。座席がたまたま先頭列で前方の景色や運転手の様子などがよく見えた。新宿を出発して中央道を下る。八王子まで途中乗車のバス停がいくつかあって、あるバス停で母親と小学生と思われる男の…

貧しいボクから貧しいキミへ

いつも何かに煩わされているキミ 嫌いな奴がいてそいつの方が認められていたり お金がないないと心配しなければいけないキミ もっと稼げることはないだろうか あるいは自分にもう少し能力があれば 少しはマシになっただろうと恨んでいるキミ そんな思いはホ…

過去の集積が現在に

前エントリの続きだけれど、当然のことながら現在は過去の集積となって現れている。数年前から努力し続けたことが今の姿を形作っている。自分の例では、2004年頃にパソコンを買いインターネットをつなぎ、ブラウザやHTML言語の勉強をし始めた。画像処理ソフ…

未来はここに?

振り返ると自分の会社員としての暮し方は、技術開発が半分、研究開発が半分の割合で、つまりは今日明日の金を稼ぐというよりも、いつも未来に向けた投資として働いてきた。技術開発は3年くらい先を見て、研究開発になると10年くらいのスパンの未来を見た仕事…

所有と錯覚  〜その2〜

渇望すればするほど、心のどこかでそこから離脱したいと願うものが生まれてくる。 ものごとに夢中になり、心血を注ぐ長い熱病の最後には、 不思議にその気持ちを否定する正反対の心が芽生える。 でも普通は、こんな正反対の気持ちに気づくことはない。 なぜ…

所有と錯覚

所有するとは何だろうとしばしば考える。 当たり前すぎてしまって、その本質がよくわからない。 自分が持っていないからこそ、とてつもなく欲しくなる気持ちが働く。 したがって自分のものと、自分のものでないものとは 間違えることなく峻別できる。 しかし…

枝葉末節を捨てて

生活の中で自分がしていることを分解していくと、どうも二つに分かれることがわかった。この年齢になってやっとそんな初歩的なことがわかるところが、いかにもスロースタータの自分らしい。 それはともかく、二つとはこういうことだ。 一つは、本当に自分の…

続けて雑感を・・・

大友太郎さんのフルート演奏のCDを聴いている。1992年のバッハ・アーベントをライブ録音したCDだが、師のパウル・マイゼンとのデュエットも収録されている。円熟した音色。なのに、これは大友さんのデビューアルバムとのことだ。バッハのパルティータ ハ短調…

師走になった

すっかり寒い季節になった。 この頃考えていることは、ズバリ「善と悪」。とくに悪の方なのだけれど。 この世に生きている人で、果たして「悪の権化」のような人物が本当にいるか。 あるいは過去にいたのだろうか。 結論から言えば、この世には、 1.善人と…

ちょっとした履き違い

「画家になりたい」という言葉で何を意味するかは人によって違う。 「画家と呼ばれたい」という外見や見栄を気にした発言もあるし、「絵を描いて生計が成り立ったら」という願望もある。 「出世したい」という言葉も意味はさまざま。単に「偉ぶって崇め奉ら…

競争

当たり前になってしまったね、競争原理。学歴から、会社の中での出世競争まで、集団があればその数だけ競争や比較が行われ、上下関係がつくられる。 前に進む者があれば、その結果遅れている者が現れる。出世するものがいれば、できなかったものが現れる。比…

忘れてはいけない

眼は前に付いていて体も前進するようにできている。頭はこれから先のことを考えるようになっている。でも忘れてはいけない。そんな自分を支えている足や足元があることを。喩えていえば、それは家族だったり、職場の支援してくれる仲間だったりする。あるい…

熱中!

最近では、別名ハマルとも言う。 自分が熱中している状態にあることにより、初めて新たに気がつく事柄が出てくる。いわば過敏になったセンサのようなもの。高感度なセンサは、普通拾わない信号も鋭く検出してしまう。その集中度は尋常ではない。狂気に近いも…

その先へ

こころをつらぬく言葉っていうものがある。ときには、その言葉を聞きたくないと思う。あまりに的を突いているので、認めたくない気持ちが動く。しかし人生の節々で、その言葉を思い起こしては、その言葉の周りを巡っている。30年くらいの間、法句経の短い言…

もっと前を見る!

先日読んだ勉強法の本を探しているのに見つからない。長野に置いてきたかな? その本のなかの印象的な言葉をもう一度読みたいと思っているのだが・・・ つまり、こんなような内容が書かれていた。今のあなたの姿は、数年前あるいは10年前から続けてきた努力…

どのような時でも

いろいろな人生の局面や境遇に置かれてしまった時にも、その場に応じた「幸せ感」というものが味わえるのではないかと、最近考え直した。むろんこのような漠然としたモノの言い方では、何のことか分かりにくいかもしれないが、ボクたちは(あるいはボクは)…

大切な教訓なのかも

前回のエントリ記事で書いたダメモトの話は、最近感じた反省のうちで最大のものかもしれないと思った。未来のことは誰も確信をもってこうなると語ることは出来ない。さもそのように語る人もいるが、そう見えるだけだろう。何が起こるか誰にも予想はつかない…

人生の時間の長さってなんだろう?

「サイズの生物学」という切り口で、サイズの異なる動物における寿命や心周期、呼吸周期の違いを解析するというユニークな説を唱えられている本川達雄先生という方がいる。『ゾウの時間、ネズミの時間』という本がベストセラーになったことがあるので、ご存…

自分にだまされて

今日は体調が悪いから、買い物に行くのは止めておこうなどと、疑問もなく考える日々だけれど、真実はそうでない場合も結構ある。本当は買い物に行くのがとても億劫で、あるいは面倒くさくて、それをなかなか周囲に対して口に出せない状況のとき(そういうこ…

理由はないけれど

子供の頃、家がかなり貧乏だったこともあって、いつも買い物には罪悪感が付きまとっていた。いや今でも付きまとっている。少ない所持金をいかにうまく使うかを、子供心に腐心していたらしく、本当に欲しいか、本当に必要かを3回以上自問するクセを身に着けて…

パッと見

かなりの時間が経過した後で、人にあったときの第一印象をありありと思い出すことがある。その後の付き合いの中で、だんだんとその人となりが判ってくるにつれて、その第一印象の位置づけがより明確に固まってくる感じである。なんとなく嫌な感じがしたとか…

同期の男

今週水曜日に同期入社の男が急逝した。日曜日に自宅で倒れそのまま病院で手当てを受けていたが、回復することはなかったらしい。水曜日の夜は、言いようのない落ち込みの中にいる自分の心と向き合って時間を過ごした。さして付き合いがあったわけではない。…

原風景

なぜだか子供時代というと、横浜の郊外の戸塚の里山のある風景が思い浮かぶ。 家からはかなり遠くまで出かけていたことになるが、ほぼ毎日丘陵が続く 風景の中で日が暮れるまで遊んでいた。幾重にもゆるやかな丘陵が重なる 風景の先へ大きな太陽が傾いていく…

平均余命

自分のライフプランを考えるセミナが開催されたので聞いてきた。 平均寿命とは、今生まれたばかりの新生児が、平均して何年生きるかを表したもの。 平均余命は、例えば今60歳の人が後平均何年生きるかを表したもの。 では、平均寿命から60歳を引いた残りが、…

与えられたもの、そしていただくもの

目いっぱい、自分の領分を確保し自分の余裕を取ってから、 仕事をする男がいる。自分の領土を脅かされそうな場面では必死だ。 たとえば自分の仕事が増えてしまうかも知れない分担決めの綱引きの場面で。 期限付きの仕事ならば、仕事をするのを期限いっぱいま…

自惚れについて

以前、スキーにおける自惚れについて書かれていましたよねと、 Hさんに聞かれて答えた文章をここに載せてしまう。 例によってスキー話になってしまうのだが。 スキーレッスンを受けている時、先生に言われたのですよ。 人の滑りを見て、あの人は下手だなと感…

うかつだった

世の中には、自分の優越感だけが表出し、それを巡って人生観が構築されている人物が、 現実に居るのだと痛感した。そんなステロタイプの人物は、ドストエフスキーの小説にしか 居ないのではないかと考えていたのは、うかつなことだった。 その人物が客観的に…

はり付いてくる言葉

なにげない言葉なのだが、妙に身体にはり付いてくるような一節が 頭の中をグルグル回っていることがある。 これはたぶん、考えようとしなくとも、心の奥底で自分が呟いている 言葉なんだと思う。言葉は「外から」やって来たわけではないから、 振り払うわけ…

投射

心理学で投射という自己防衛のはたらきがあるといわれている。 自分の弱点を深いところでは自覚していながら、それを自分のものとして 認めたくないために、その弱点を他人に投射しその人を非難するものだ。 先日、スキーのフォームに関して、仲間の間で討論…