たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

熱中!

最近では、別名ハマルとも言う。
自分が熱中している状態にあることにより、初めて新たに気がつく事柄が出てくる。いわば過敏になったセンサのようなもの。高感度なセンサは、普通拾わない信号も鋭く検出してしまう。その集中度は尋常ではない。狂気に近いものだ。


新たに気づいた事柄がレパートリーに加わることにより、さらにセンサの感度や検出範囲を拡大させるように作用する。するとこれまでより一段と敏感に関連事項を引き寄せ、検出してしまう。つまりは制御理論の言葉で言えば、正のフィードバックが掛かった状態が出現する。


こうなると放っておいても自らエネルギーを集め補給しているようなもので、勝手に自律的にくるくると回っている独楽のような精神状態になる。何を見ても、興味の対象にかこつけてしまう。関連があるように感じる。これがたぶん熱中した狂気の状態だ。


この状態は、自分の経験から3ヶ月から4ヶ月続く。独楽の回り続ける時間の長さと言ってよい。なぜこのような期間が決まってできて来るのか、詳細はわからないが、おそらく脳細胞の過熱した状態が継続するので、脳細胞の破壊を防ぐため、自衛手段により関心を他に向ける瞬間が訪れるためだろうと推測している。


関心が他に向く瞬間は、不思議と自覚できる。フッと風が吹くような、密室から外へ飛び出したような開放される感覚。執着していた意識の一角がこのようにして崩壊していくと、あとは順次クールダウンのプロセスが続く。憑き物が落ちるように。


興味の対象が複数ある場合、これらの対象を3〜4ヶ月ごとに順次訪問するような精神状態になる。いつまでたっても熱中状態から開放されない。辛いような、しかしこれがないと生きていけないような困った状態。熱中することが常態となってしまう。これは果たして正常と言えるのだろうか。



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