たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

平均余命

自分のライフプランを考えるセミナが開催されたので聞いてきた。
平均寿命とは、今生まれたばかりの新生児が、平均して何年生きるかを表したもの。
平均余命は、例えば今60歳の人が後平均何年生きるかを表したもの。
では、平均寿命から60歳を引いた残りが、60歳の平均余命かというと、
平均余命のほうが長い。その理由は、新生児の死亡率が高いため、平均寿命
短めに計算されてしまうということらしい。


つまりは平均寿命より、ボクたちは長く生きるという事態になっている。
医療技術が進歩するので、実際の平均余命はさらに伸びる傾向にあるという。
統計によると、60歳の平均余命は男性で22歳、つまり82歳まで生きるということになる。
ライフプランを考える上では、配偶者を含め30年間を想定すべきだという。
必要な金額は、9,000万にのぼるそうだ。


企業に就職してから現在までがほぼ30年だ。時間感覚としてはこれに等しいわけである。
うーん、何と言ったらいいのか。


就職して30年で思い出すことがある。
自分が学生の頃、山口瞳のエッセイで、会社勤めをしたら爪切りを買って、
会社のデスクに入れておけというアドバイスを読んだ。おそらく定年になるまで
その爪切りはキミの身だしなみを守ってくれるであろう、というわけだ。
素直だった自分は就職するなり、その忠告どおり爪切りを買い、机にしまった。
・・・そしていま就職して約30年。
わが机の引き出しには、入社したときに買ってしまっておいた爪切りが、
山口瞳の予言どおりに机に入っている。