たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

人生

同じことなんだ

小林幹男さんの投資関連の本を読んだ。 この中で小林さんは「負けを認めること」の重要性を繰り返し語っている。負けを認めない人は、負けの投資を何度でも繰り返すと。●小林幹男著『あなたが投資のプロからカモにされる理由』(参考:Amazonサイトへリンク…

考えてもしかたないことを考える

お堂の周りを回ればご利益があるというお寺が、先日TVで紹介されていた。夜、暗闇の中でお堂を回らなければならないので、竹べらを持ちお堂の建物の周りをなぞって参拝するスタイルになった。建物の周りに竹べらで抉れた溝がぐるっと形成されてしまっている…

考え方のかたより 〜大人編〜

自分の考え方や生き方が固まるほど、その弊害も臭みも出てくる。人生はこれでOK!と思ったときがじつは大きな落とし穴に転落するときだ。 それまで優越感と達成感を味わいたいと願いつつ、きびしい努力を重ねたにちがいない。だが、いざそれを所有する状況に…

考え方が似ていて画一的なのでは

このごろ若い人から(自分より若手という意味だが)、生き方にまつわることがらの相談を受けることが増えた。人生経験が豊かと見られているフシがある。しかしそれは間違いで、経験豊かなことはない。けれど話を聞いているうちに若い人の考え方の特性のよう…

学ぶという意味

学ぶということ。 教科書や本に書いてある内容を理解し、 自分のものにすることと考えてきたけれど、 ほんとうは、かなり深いことを言っているんじゃないか、 と思うようになった。 ネットで検索すれば、すぐ本に書いてあるような知識は入手できる。 知識を…

思いのクセ

いちばんになることが、いちばんいいにはちがいない。 だがそれを当たり前のこととして頭から信じていると、 いつも苦しむことになる。 いちばんになることなんて、人生にはあまりに少ないから。 いつも負けている自分を振り返ることになってしまうから。 い…

つぶやき

「理解できるようになる」ということは、ほんとうに時間を要するものだと思います。しかも理解度と一言でいっても、その人の人生経験と考察が背景にあります。深さは千差万別。口にする人ごとに深さはちがっているといっていいでしょう。「わかった、わかっ…

そんなものですか・・・?

遺伝学の基礎を築いたメンデル(1822−1884)という人、よく教科書にメガネをかけた肖像画が出ていて、修道院の裏庭でエンドウ豆を交配して、遺伝の仕組みを研究したということになっています。でもこの人は、とっても苦労した人生で、生前はだれ一人にも認め…

批判の道と学びの道

ある本を立ち読みしていて気づいた。教えてもらったという感じだ。人生がうまくいかないとき、うすうす感じていたことでもある。なので「あ、そうなんだ!」とピンと来た。人生には、「批判の道」と「学びの道」の2つがある。失敗とか不遇に陥ったとき、人は必ず…

すごい人はいる

自分の狭い経験と了見で、ものごとを判断し処理しているうちに、どんどん人間が小さくなる気がする。そんなことを痛感させてくれた本が、津田晃さんの著書だ。野村證券で最年少役員に登りつめた方という紹介のされ方をしているが、それは著書を読むと本当だ…

迷い

手帳を整理していて古いメモが出てきた。でも内容は今でもまったくその通りで古くない。いやますますその思いが強い。 迷いはなくならないものだと心底思うとき、迷いを脱するきっかけ。 迷いは努力によっていつか無くなる日が来ると思っている限り、迷いは…

ストレス

会社を辞めてしまえば、仕事のもろもろのストレスからは解放される。日曜日の晩に、サザエさんのテーマソングや、笑点のオープニングの囃子を聞いて憂鬱になる必要がもう無くなるのだ。毎日が日曜日の状態になれば、曜日の観念が希薄になり、月曜日が憂鬱と…

脳の外にあるものと、脳の内にあるもの

最近よくわからなくなってきているのが、表題に書いた脳の外と内の関係だ。外と内の区別といった方が正確かもしれない。なぜそんなことを考え続けているかといえば、以前も書いたが「人を呪わば穴二つ」という諺の深さ、恐ろしさに気づいたからなのだ。 人を…

サザエさん症候群

サラリーマンが日曜日の晩に、憂鬱な状態に陥ってしまうのは、なにもサザエさんのテーマソングだけではないらしい。知人は、チビまる子ちゃんの番組でなるというし、あるいは笑点のオープニングでもなる。 昨晩は、東京へ戻るバスの時間が遅くなったため、久…

書類が届く

今日、早期退職および支援制度の審査会結果の書類がとどく。判定は適用。つまり正式に認めるということだ。一緒に、退職願用紙と秘密保持の誓約書が同封されていた。ものの本には、封筒にしたためた昔ながらの退職願を提出することが必要と書いてあるが、す…

生きている自分を正直に出すこと

自分は「これこれ」であると定義したとたん、「これこれ」と定義されたものは認識の対象となり客体化されてしまう。客体化したものは、いきいきとしたダイナミックなものとはいえない。また「これこれ」と定義したものは誰なのか。どこまでもその認識してい…

アンチエージング

健康に関心が高まりアンチエージング商品に人気があるらしい。しかしこれは若い肉体を保つということで、精神に関しては歳をとったほうがいいと思う。若い頃はよかったと回想する気分にはなれない。はっきりいって若い頃を振り返ることは、その生き方の甘さ…

生きる意味という問い

10代の頃から問いかけてきた『生きる意味』。そしていまも続く問い『なぜ生きるのか』。誰も答えない。誰も答えられない。投げ出された存在、実存。もっともらしい姿で生きているが、気が付いたら存在の家の中に投げ出されていたわけだ。 答えのないことを考…

まことに人生は逆さまに

人生があまりに順調に波乱なく過ぎるとき、人はそれを憎んだり嫌ったりしてかき乱してしまいたくなる傾向があると思う。黙っていればいいものを、わざわざ騒ぎを引き起こして騒乱の中に活気に満ちた人生を送りたくなる。静かに湯船に浸かっていればいいのに…

屈託のなさ

屈託のない姿勢を身につけるにはどのようにするのだろう。天性のものだろうか。いやいやそんな素朴な理由だけで、長い人生を屈託なく生きることなどできない。普通に世間的に考えれば、本人にとってとんでもない不幸な出来事を、いや違うのだとサラリと言っ…

平山郁夫さんの言葉を杖として

今年入手した平山郁夫さんの『ぶれない』という生き方に触れた著書は、ことあるごとに開いては読みそして納得し、また読むということを繰り返している。 著書の中で平山さんは、運よく入学できた(と謙遜されている)美術学校では、同級生の中でまるで自分だ…

気分という楽しく厄介なもの

その昔読みまくった書籍に、森田正馬氏の神経症に関する書籍がある。ひとことで言えば、神経症の縛りから回復するには、「気分主義からの脱出」、「目の前の現実への回帰」が必要と説く。こう言ってしまえば簡単なことに思える。しかしそれを実生活の上で実…

異星人がいる

先日一緒に飲んだ人が、画家(芸術家)なんて理解できないし、なりたくもないと吐露していた。その意見には、反感を覚えるわけでもなく、何の感情も湧かないのだが、しかし何十年とこういう考え方で人生を貫いてきた人がいるという事実が、とても新鮮で頭の…

それ以外なにがあるだろう

くるべきものに備えて そして備えたものを信じる

易しいことと難しいこと

まず易しいことから。 刺激に振り回されてフラフラと生きること 怒ったり、落ち込んだりして感情に振り回されること 考えないこと とくに自分が何に支配され、突き動かされているかを考えないこと つぎに難しいこと。 自分を見つめること とくに自分に欠けて…

『アイ、ロボット』

2035年の未来社会、シカゴで起きるロボットの反乱を描いた映画『アイ、ロボット』。見たのは何度目になるのだろうか。CGは美しく、リアルで、映像の魅力に溢れているのだが、ロボットは将来、人間に対して反乱するのだろうかという問いが裏側にある。言い換…

ちょっと落込んだ

きょうは特に体調も悪いところもなく精神的にもへこんでいないのに、会社の中で自然にフッと陥没するような感情の落ち込みを経験した。人と言い争ったわけではないし、ごく普通に仕事をしていただけだ。またウツ状態に落込んだというわけではない。デスクに…

不安をめぐって

心の移り変わりの激しさや、捉えどころのなさなどに思いを馳せながら、休日ひとり車のハンドルを握っていた。それにつけて思いおこすのは「達磨安心」という無門関の第41則にある話。これは気になる話で、この問答の簡潔さ、余計な枝葉が無いのにテーマの本…

あとがき 〜その2〜

人より抜きん出ることを目的にして努力を重ねて、一歩でも人より先に出ようとする生き方に、ゴールはないのではないかと昨日、記した。疑問は続く。 こういう今風の行き方における成功(幸せ?)とは、結局のところ遅れた人を見下すことで、おのれの優位性を…

あとがき

ある本のあとがきに、精神分析のフロイトの言葉が紹介されていた。 幸・不幸を論ずる人は、我々の時代以前にはほとんどいなかった。我々が生きた時代の前の時代くらいまでは、通信とか放送とかが未発達で、ほかの人の生活を知ることがなかった。 通信や放送…