たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

愛すべき古代ローマの思想家

インターネットの世界は玉石混交。というより駄石の方がはるかに多く、見た目は駄石の山。その中にもぐった宝石を山の中から見つけ出すのは至難の業。調べものでQ&Aサイトなどを覗くことがあるが、思わずローマの思想家ググレカスの口癖を思い浮かべることが…

エゴン・シーレに取り付いたもの

NHK放映のエゴン・シーレの番組を見たお客さんが、すっかりシーレの魅力に取り付かれてしまったらしい。今日お店にやってきて、お店においてある小さなエゴン・シーレの画集を眺めて、さらに感嘆の度合いを深めているようだった。でも自分が驚いたのは、エゴン…

サンプル画に手を入れる

6月の教室で、天竜川の広い河川敷の近くで絵を描いた。風景画の基本になる水平線とそこから派生する道の流れを意識することがテーマ。道の風景を鉛筆で描いてもらった。 いつもやるのだが、描く前にデモンストレーションをする。生徒さんが見ている前でだい…

木炭デッサン・ラボルト完成

もう10時間は優に越えているはずだが、今日ラボルトの木炭デッサンが完成。 描けば描くほど見えてくるものがあって(これまで見えてなかっただけなんだと気づくことが多くて)、どんどん完成が遠のいていく。これが果たして入門編で描かされる石膏なんだろう…

現場での鉛筆スケッチ

野外教室で、生徒さんに自分のスケッチブックを見せながら、こんな構図で、ここに注意しながら描きましょうと手振り身振りでサンプルでスケッチしたものがいくつかある。もったいない気がして、あとになり現場の風景を思い浮かべながら、鉛筆を入れて仕上げ…

中川淳一郎『ウェブはバカと暇人のもの』光文社新書

先日、パラで読んでいた2冊が読み終わった。そのうちのひとつが表題の新書本。刺激的な言葉使いは、ネットのニュースサイトの編集者である著者の特性(クセ)だと思う。 でもサイトのアクセスが伸びねぇ・・・とか、思いがけないコメント、あるいは意図してい…

水彩画からのスケッチ

以前、水彩画にしたものを元に、鉛筆でスケッチしてみた。なんだかこの風景は、こちらに突き刺さってくる感じがする。風景の呼びかけというレベルではなく、風景の挑戦状を突きつけられた気がする。この感覚はちょっと名状しがたい。風景を写実的に描いてい…

詩的生活か?

決して自分は言葉が結晶化してくるタイプの人間ではないことは自覚している。つまり詩なんぞ書けやしないし、エネルギーを注ぐような覚悟もないのだという思いがすぐにぐるぐる回ってしまう。そのくせ、振り返れば日々詩を読んでいる日常がある。新聞を読む…

モノクロ画のトーン

最近気が付いたのは、昔に自分が描いた鉛筆画のトーンが単調で、シンプルだったということです。極端に言ってしまえば、紙の白地と鉛筆の筆跡のある濃いところの2つのトーンしかありません。鉛筆には、8Bくらいから9Hくらいまで19くらいの濃さが準備されて…

鉛筆で描く

自宅の周辺は天竜川に向かって下る緩やかな斜面になっています。近所にお屋敷があり、上の道路からお屋敷と周辺の林を見下ろす景色が好きで、とくに林の中を下る道は風情があって、散歩のたびに眺めます。 いつか描こうと思いながら放置していましたが、鉛筆…

風景鉛筆画

何度か出かけた駒ヶ根の中沢と東伊那の中間にある原という地域の風景画です。原地域は、この通りを山に向かって登るだけで、地域の人以外ほとんど人がいません。通り沿いの家々は、ほとんどが下島という姓です。以前絵を描いていたらお茶をいただいたりしま…

鉛筆という道具

別のブログで、日ごろスケッチなどで愛用している鉛筆のレビュー記事を2つ書きました。いずれも短いものですが、実使用経験に基づいています。 鉛筆比較 鉛筆比較 2 有名ブランドのシリーズ化された鉛筆がある一方で、無名に近いけれども魅力ある鉛筆も世の…

鉛筆で描く

先の休日に教室の生徒さんと風景を描きに出かけました。建物の構造をしっかり見てパースに注意しながら描くことをテーマにして、比較的近いところに見えるお屋敷を選びました。難しいのは、建物(実際は門構え)が建っている地面が高台にあり、こちらの目線…

鉛筆画

ところで先日、ある詩誌をやっている方からモノクロ画の依頼を受けました。これまで鉛筆画はいくつか描いていますが、どちらかというと下書き線に近いものです。独立した鉛筆画として描いてこなかったので、モノクロとして見れる仕上げをしようと取り組み始…

娘の結婚式

先月末に次女が結婚式を挙げ、これで我が家は家内と二人。あと老犬が寝そべっている家となりました。いつかはこういう時代が自分にも到来するのだと気づかされます。前夜祭では親族一同が親戚のお店に集まり、楽しく飲み食べたのですが、やはり同世代の間で…