たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

考え方が似ていて画一的なのでは

このごろ若い人から(自分より若手という意味だが)、生き方にまつわることがらの相談を受けることが増えた。人生経験が豊かと見られているフシがある。しかしそれは間違いで、経験豊かなことはない。けれど話を聞いているうちに若い人の考え方の特性のようなものを感じる。若い人は直球で勝負しているように見えてしまう。それが脆さにつながっていると感じる。まっすぐだが折れやすいシャーペンの芯みたい。


問題が起きて自分の思うようにならない。窮地に陥る。そんなとき中央突破みたいに、力で問題を蹴散らすか、自分が負けになってぺしゃんこになってしまう。まるで2つの選択肢しかないかのようだ。


実際はそんなことはない。現実にはじつに多種多様な解決策がある。逃げ道も。大人はずるいといえるのかもしれないが、そんな短絡的に考えるのはちょっと待った!と思ってしまう。いつも感じることを思いつくまま列記してみる。


(1)それは本当の問題なのか?悩むような問題なのかと考えてみる。1週間経ったらまだ悩んでいるか?別の問題を口にしてもう忘れているか?ならば3ヶ月ならばどうだろう?(つまり一時的な注意集中型。その点だけを拡大して視野狭窄症になっていることもある)
(2)その問題で何が困るのか?自分の名誉が傷つくのか?経済的に困窮してしまうのか?あるいは家族に累が及ぶ?けっきょく自分の気分が悪いだけか?自分だけが困ってしまうのか?(何が困るのかがはっきりしていないことも多い。単なる変化なのに自己保存が働いて困った困ったと受け止めている場合だ)
(3)放置しておくと何が起きるのだろう?実害は何なのだろう?いっそのこと何もしないという結論もありうるか?(一人相撲の悩みならば、放っておくのに越したことはない)
(4)相手がいておきる問題の場合、相手が自分の思うようにならないという悩みなのか?
こうして欲しいけれどそうはならないという?(この類ならば悩みは尽きない。人は思い通りにはならないから)


最後の(4)番は、年配者になるほど真剣に悩む問題かもしれない。年をとるほど人はこうあるべきだという意識が増してくるものだから・・・



イングリッシュローズ(2010年6月13日撮影)