たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

2008-01-01から1年間の記事一覧

行動を支配しているもの

貧乏であること自体は苦しくなくても、貧乏だと見られることは苦しいということがある。病気であることは苦しいが、あの人は病気なんだと烙印を押されてしまう苦しみはまた別種だ。サラリーマンであれば、日陰で裏方の仕事ばかりの職場はパッとはしないが案…

鉛筆の線

まず、はっきりと表明しておきたい。 鉛筆で描くなら、外形線は一本でなければいけない。 なぞったような、ためらったような線は、はっきり言って嫌い。 なぜって、なぞって何本も描いている外形線は、 どれが画家が生き生きと感じた線なのかわからない。 そ…

屈託のなさ

屈託のない姿勢を身につけるにはどのようにするのだろう。天性のものだろうか。いやいやそんな素朴な理由だけで、長い人生を屈託なく生きることなどできない。普通に世間的に考えれば、本人にとってとんでもない不幸な出来事を、いや違うのだとサラリと言っ…

これも人生の杖の書かな

最近入手した本で、やはり人生の杖として傍らに置いている本は、曽野綾子さんの言葉を集めた「幸福録」。その表題はちょっと長いのだが、『ないものを数えず、あるものを数えて生きていく』祥伝社文庫(2008年9月刊)。 曽野さんの本は、ウツに関する言葉を…

平山郁夫さんの言葉を杖として

今年入手した平山郁夫さんの『ぶれない』という生き方に触れた著書は、ことあるごとに開いては読みそして納得し、また読むということを繰り返している。 著書の中で平山さんは、運よく入学できた(と謙遜されている)美術学校では、同級生の中でまるで自分だ…

女性の宇宙飛行士

日本人の宇宙飛行士で、女性としては2人目となる山崎直子さんが、2010年に打ち揚げられるスペースシャトルに搭乗することが決まったという。インタビューの中で、「すばらしい宇宙へ飛び立つこと」を語っておられたのが印象的だった。地上に束縛されて生きる…

訓練なのだ

先日の絵画教室では、プロが見ている視点というものが、われわれアマチュアのそれとはずいぶん違うということを痛感させられた。その違いについて先生との会話の中でそれとなく聞いてみる。すると、 「ある時期に死ぬほど訓練するんだよ」というのが答えだっ…

教室での先生の指摘

先日の記事で、アクリル静物画をアップした。そのあと絵画教室があって、その絵の仕上げを見てもらった。「だいぶ描きこんだね」と褒められた言葉なのか、やり過ぎだと指摘されたのか判然としなかった。しばし絵を眺めたのち先生は言った。 「やっぱりテーブ…

気分という楽しく厄介なもの

その昔読みまくった書籍に、森田正馬氏の神経症に関する書籍がある。ひとことで言えば、神経症の縛りから回復するには、「気分主義からの脱出」、「目の前の現実への回帰」が必要と説く。こう言ってしまえば簡単なことに思える。しかしそれを実生活の上で実…

静物画に苦労する

教室で課題として取り組んできた静物画がほぼ完成したと思う。これ以上手を加えるとすれば、どの部分だろう。なかなか思いつかない。先生の目からはたぶん、不足の部分があるのだろうけれど。 意外に苦労したのはテーブルとその上に乗っている果物たちのリア…

鬱ってなんだろう その3

昔は、鬱というととんでもない精神の病気で、口にするのもはばかるような雰囲気があったように思う。今は、ずいぶんオープンに語られるようになった。隔世の感があるね。書店に行けば、ウツのコーナーが出来ていて、こんなにも書籍が出ているのかと驚く。 じ…

鬱ってなんだろう その2

重石(おもし)を手放さない自分がいるんだ、という話の続きになるけれど、生き方が自分が自分がという頑張っているスタイルの場合が多い。だいたい責任感が強い(と自分で思っている)タイプで、ものごとをいい加減にしない人物像なんだね。 世の中、いろい…

鬱ってなんだろう

サラリーマンの世界で30年以上暮してきた。人間同士が、狭い部屋でかたまりになって生活するので、もちろん面白くないことが数多くあった。うまく立ち回ってスイスイと器用に生きるタイプじゃないし、言い張ると頑固にきかない不器用な人間だったから、恨ま…

やはり勉強はつらいけれど

難しいプログラム言語をあまり知らなくても、BLOGというツールを使えば、WEBサイトが1時間もあればすぐできてしまう。当初、WEBサイトをタグを打ちながら作った頃の大変な苦労から考えると、ウソのようである。その仕組みとしては、コンテンツを記述するHTML…

驕り

最近、身近で見聞きしたことがらから感じたこと。 驕りこそ、腐敗の虫を生むいちばんの元凶ではないかということ。 驕りは怒りを生む。 怒れば冷静な判断は出来ない。 そこから誤った方向へ進む、行動する。 驕っていれば、謙虚に人の意見は耳に入らない。 …

古くて今も直面する問題

今から考えると想像のつかないことなのだが、若い頃の関心の中心は数学を勉強することにあった。数学の「美」にとりこになって、若い頃の自分はすっかりイカれていたのだ。オイラーの公式から始まって複素関数論にのめり、非ユークリッド幾何学からは数学基…

異星人その2

人はそれぞれ、心の中で自分の思いや呟きを抱きながら生きている。それをとくに発表するでもなく、発表しないことにべつだん疑問を抱かずに生きている。外見から見えるその人なりのあり方と、その人が抱いている思いとは、かなり乖離している場合だってある…

静物画ってなんだろう

昨日、土曜日は絵画教室。 10月で仕上がるはずの静物画は、結局、11月まで持ち越しとなりそうだ。先生の口からは「サインを入れましょう!」のひと言が出てこなかった。いい加減な描き方をしている人間なんだよとご自身のことは言われるのだが、そのいい加減…

異星人がいる

先日一緒に飲んだ人が、画家(芸術家)なんて理解できないし、なりたくもないと吐露していた。その意見には、反感を覚えるわけでもなく、何の感情も湧かないのだが、しかし何十年とこういう考え方で人生を貫いてきた人がいるという事実が、とても新鮮で頭の…

バランス

自分の経験から、描けば描くほど、どこかの神経が昂ぶって神経が先鋭化する。昔描いてソコソコ満足できたと思っていた水彩画が、まだまだ物足りなく感じたり、本当のところを描き尽くしていないと感じてガッカリする。ほんの入り口に立っただけじゃないか。…

教室で

言いたいことはどんどん言ってしまう傾向のある絵画教室の先生。先日、土曜日がその先生の教室だった。いまは10号の大き目の静物画をまとめているところ。いろいろと指摘をいただきながら完成に近づいている(つもり)。指摘される事項はとても貴重だと思う…

再開します

ちょうど1ヶ月ほどの休みでしたが再開します。 お休みしていた間に、お出でいただいた方がたくさんいらっしゃいました。 カウンタの数を見てそう思いました。ありがたいことです。 お休みしていた間に、新たにBLOGを始めました。 そのころ、将来の自分の道を…

BLOGを休みます

訪問していただいた方、 それから新たにおいでくださった方、 ありがとうございます。 気づけば足元には夕闇が迫ってきています。 しばらくBLOGを休止します。弥太夫

花のアクリル画

通っている教室で、花を題材にしたアクリル3枚目を描く。 白い花は、背景をどう描くかで決まる気がする。 ほとんどの労力は背景を描くところに費やされた。 まだまだ自分の花になっていない気がする。 表現しつくす感じがしてこない。 どうしたらいいだろう…

鉛筆で

いまを去ること30年近くも昔に、同じ高校を卒業した仲間と詩の同人誌『地平線』を始めた。すると仲間が仲間を呼ぶという連鎖反応で、われわれのガリ版印刷の詩誌に比べれば格段にレベルの高い詩誌の同人S氏とめぐり合った。その後、作ったばかりのこちらの同…

『地球の温暖化』で世の中は賑やか

知人が開いている喫茶店に出かけた家内が、その知人からヘンなことを聞かれたという。 「ご主人は(ボクのこと)、CO2が温暖化の犯人だなんてウソだと言っていない?」 「ハイハイ、いつも言ってますよ。そんなの嘘っぱちだって。」と家内は応える。 「そう…

虫めがね理論

脳は、その関心をもつことがらを拡大解釈して処理する。 反面、関心を持たないことがらは、素通りするか、見えてさえいない。 (以前にも類似内容をどこかに書いた気がする。) 関心を持つとは、対象への愛着である。 松本元先生は、それを単純に「愛」と呼…

ついに入手した永山裕子さんのDVD

どこのサイトに書いてあったのか定かでないが、あの永山裕子さんが水彩画を描く様子を収録したDVDがあるらしいとの情報を得た。あの幻想的な花の水彩画はどのようなプロセスを経て現出するのだろう、瞬間的に見てみたいと思った。 で、それから何ヶ月。 水彩…

高畑好秀著『比較は不幸のはじまり』ソニーマガジンズ新書

最新の脳科学のお話が紹介されている部分が、一番興味を惹いた。 脳科学者の池谷裕二のお仕事を紹介されているのだが、脳の神経細胞は、80歳を過ぎても減らないし、脳機能も衰えない。年齢と共に脳細胞が減るというのは俗説だそうだ。 ウサギの実験ではある…

そうだったのか

昨晩、価格.comというサイトのデジカメのジャンルを眺めていたら、N社のCoolXXX3100のバッテリの持ちが極端に短いという報告がいくつか出ていた。 このBLOGの「中古デジカメを購入した」という内容のエントリ記事の中で、N社のこの機種のバッテリの持ちはあ…