たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

静物画ってなんだろう

昨日、土曜日は絵画教室。
10月で仕上がるはずの静物画は、結局、11月まで持ち越しとなりそうだ。先生の口からは「サインを入れましょう!」のひと言が出てこなかった。いい加減な描き方をしている人間なんだよとご自身のことは言われるのだが、そのいい加減のレベルがとても高くて、こちらからすればいい加減どころか、トコトンやっているつもりでも、まだまだ足りないということになる。


「リンゴと洋ナシとコーヒーミルの置かれたテーブルが、手前の方になだれを打って落ちてきそうじゃない?」
「確かに・・・」
「明るさのメリハリや、光の反射を描くことで、テーブルの面の傾きや空間を表現するんだよ」
「ハイ」
「それに背景を描くことはいつも難しいのだけれど、右の背景と左の背景が、チグハグだ。後でつながっているということを意識しなければならない。」
「あ、同じ色をどこかに配置してつながりを表現するんですね」
「そうそう、右にある色を置いたら、その筆で左にもちょんと色をのせる。そうすることで関連が出てくる。背景は一緒に描く。」
「なるほど・・・」


でも着実に完成には近づいている気がする。
静物画に真剣に取り組んだ経験は少ないのだが、ものの存在と周囲の空間をとらえるという面白さ、難しさがすこし理解できた。




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