たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

やはり勉強はつらいけれど

難しいプログラム言語をあまり知らなくても、BLOGというツールを使えば、WEBサイトが1時間もあればすぐできてしまう。当初、WEBサイトをタグを打ちながら作った頃の大変な苦労から考えると、ウソのようである。その仕組みとしては、コンテンツを記述するHTML文書の部分が定型化されていて、それをレイアウトし文字の大きさやカラーを決めるCSSスタイルシート)が分離されている。BLOGでは、CSSはいくつかの定式化されたパターンが用意されているので、気に入ったデザインを選択するだけでいい。バグのない完成したWEBサイトがアッという間に出現してしまう。


このスタイルを考え出した人はとても賢いと思う。WEBサイトを支えている技術はたくさんあるけれど、情報を発信する側からすれば、その全てに習熟する必要はない。WEBサイトに記述したいコンテンツができていて、コンテンツが何日の記事で、どんなカラーの文字でどんなバックグランドのカラーで表現されていればよいのかが決まっているのならば、あとのWEBサイトの仕組みはユーザ側が悩む必要はない。TVの中で行われている信号処理を知らなくたって、リモコンコントローラを操作できれば、TVを操作するのに何の支障もないのと同じだ。ユーザ側にオープンにしておく部分と、その必要のない部分の2つに分けてしまったということだろう。


ところが、である。


ある程度BLOGを記述することにも慣れ、人気のある優れたBLOGを眺める機会が増えると、すこし自分なりにデザインをいじってみたくなる。たいていデザインの変更というメニューを使って、カスタマイズすることに挑戦するようになる。まったくデザインなんていじるつもりがなかった自分も、結局なんとか変更したいと思うようになった。


しかし変更メニューを開いてみればわかるけれど、いきなりHTMLやらCSSやらの知識がないと、その内容自体が理解できないことに気づく。変更しようとしているプログラムのイメージを頭に描けないと、そうそう大胆に変更できるものではない。間違った変更を実行すれば、とんでもなくデザインが狂ってしまって収拾がつかなくなり、泣きべそをかくようなことはザラなのだ。ここからが本当の勉強というものだろう。


楽な勉強はない。勉めて強いる、と書く。
わけのわからぬ概念をわかるようにするには、ほんと涙なくしては語れない苦労がつきものだ。ことプログラムの世界は、だいたいできたという状態はない。完全にできるか、あるいはまったくダメかの2つだ。ピリオドとカマの間違い、一文字余計な文字が入っていたなど、わかってみればなんてことのない原因で、何日も(泣きながらの)苦労が続くこともある。どんなに苦労してもデザインが崩れるとか、プログラム上は合っているはずなのにうまく動作しないなどということもある。原因はプログラムではなくブラウザにあったりする。でも、知らなければ、延々と検討は続く。


つらいけれど、こういう体験を通らないと、知識は身につかず手足は動かず、アイデアも出ずという堂々巡りになる。しっかりした基礎は必要なんだよね。楽な勉強はない。それをたゆまず続けられるかどうか、放り出さずに継続できるかどうか、そんな単純なことに帰着される気がする。止めちゃえばそこで終わり。継続は力なんだよね。



にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ