たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

邂逅という感じ

本屋に立ち寄って、これほど驚くこともめずらしい。 今日、会社を退けて書店に立ち寄った。レジの横のカートに 新刊本と思われるそっけない同じ本が敷き詰められていた。 表題は『賢者の知恵』。なんと著者は、バルタザール・グラシアン。 長年、愛読してき…

皆川賢太郎『スキー完全上達』

以前より皆川賢太郎とはどんな人物なんだろうと興味を抱いていた。 風貌からも求道者という印象を与える。スキー雑誌などで取り上げられる際の 皆川の言葉にも、ちょっと普通のスポーツ選手と比較し内省的なものを感じていた。 昨年末に、首記の本が出版され…

『生協の白石さん』講談社

職場の後輩から、これ面白いから貸しますよと言われて読んでみた。 うん、確かに面白い。面白いという表現が当たっていない気もする。 東京農工大生協店に置いてあるという「ひとことBOX」でやり取りされる 質問、コメント用紙への、ときに真摯な、ときにお…

浜口直太『そのやり方では一生うだつはあがりません』PHP文庫

表題をみて、なんだか挑戦的な題名の本だなぁ、と手にする。 ボクは、本の表題にはけっこう挑発され、だまされている。 パラパラみていると、愚直に謙虚に生きる大切さや、 見返りを求めず一所懸命ものごとに取り組む大切さが説かれていて、 しっかり励まさ…

宮崎琢磨『技術空洞』

先週には読み終えていた。しかし書籍の核心の映像がなぜか浮かんでこない。 企業で同じように開発作業に携っている自分にとって、書かれた内容に多くの共感を覚えたのは事実だが、結局何を主張しているのだろうというところで、シャープなピントを結ばない気…

最近購入した本

先週は思いがけない出来事などに出くわして心労となったのか、 駒ヶ根の冷え込みに体が慣れていなかったためか、 週末は風邪気味でグダグダしていて、文章をまとめる気力が湧いてこない。 最近買った本を羅列してしまう。 辻惟雄『ギョッとする江戸の絵画』…

何だかよくわからないけれど

バトンを渡されてしまって、途方にくれていて、まあいいや、好きなこと書いてしまえ、 という記事です。 (こんなことを始めに断って書くと、なんだか土佐日記の書き出しを思い出すなぁ・・・) 渡されたバトンは、作家ということなんだけれど、 画家とか書…

久石譲『感動をつくれますか?』

またまた久石さんの著書に関して感じたことなどを。 クリエイティブな人というのはどういう風にものごとを捉え、感じ、何に向けてアクションを取るものなのか、その内燃機関を目の当たりに見てきたという気持ち。読了していちばんの収穫は、この体験だったと…

増田明利『今日、ホームレスになった』〜13のサラリーマン転落人生

あ〜あ、読まなければよかったなぁ、としみじみ思った。板子一枚下は地獄、という言葉を想起する。普通のサラリーマン人生を送っていた男たちが、ちょっとした躓きであっけなくホームレスという立場に落ち込んでしまう体験が、本人の口から語られる。 どれも…

バルタザール・グラシアン『賢者の教え』

箴言集というジャンルは嫌いではない。若い頃は、ラ・ロシュフコーの『箴言と考察』を線を引っ張りながら読んでいた。ことわざ辞典の類も楽しんでめくっていた。 グラシアンという人物の箴言集を知ってから、10年も経っていない。しかしときどき読み返したく…

ふたたび『鏡の法則』について

前回の『鏡の法則』の続きだけれど、この本の中でキーワードになっている 「ゆるす」という行為についてあれこれと思いが巡っている。 よくよく考えてみると、「ゆるす」という行為の不思議さにうたれるのだ。 行為と表現したけれど、実際体を動かして、目に…

『鏡の法則』

野口嘉則さんの『鏡の法則』を読む。店頭でふと見つけた。 人生のどんな問題も解決する魔法のルール、という副題がある。 読んだ人の9割が涙した!という帯も付いている。 結構この手の本は、抵抗できずに弱いかもしれない。何となく香りがする。 で、購入…