『鏡の法則』
野口嘉則さんの『鏡の法則』を読む。店頭でふと見つけた。
人生のどんな問題も解決する魔法のルール、という副題がある。
読んだ人の9割が涙した!という帯も付いている。
結構この手の本は、抵抗できずに弱いかもしれない。何となく香りがする。
で、購入して読んだ。こちらの古傷を撫ぜるような、
この問題は回避してはいけないという信号が発せられているような。
そんな読後感。
鏡の法則はうすうす感じている真実で、本当は余り認めたくないところもある。
周りで起きるいろいろ愉快じゃないことがらは、本当は自分の心の反映なんじゃないか、
という気が本当はしているからだ。
そういう面白くないことが起きるということは、つまりは己の心が、怒りというかわだかまりというか、
引っ掛かりからいまだに解脱していないことを意味するからだ。
面白くないことがらは、面白くない心でみるから、面白くない現象となって眼に映る。
面白くない心を止めて、面白い心で見ると、面白い現象になってしまうということもある。
これもまた真実なのだ。
面白くない現実が固定化されて向こうにあるのではなくて、単に無色の現実があって、
心が面白くなくそれを見ているだけ、というのだろうか。
そのことを考え続けると、己を責めてしまい気が滅入ってウツになるような気がする。