きりぬき
先日、京都出張へ出かけた際、まったく突然なんだけど、
小学生のころの記憶が鮮やかによみがえった。
新聞や雑誌に載る小さなイラストやカットをきりぬいて、
手のひらに入るくらいの小さな手帳に丁寧に貼っていた。
お宝だった。いつも眺めていた。
その表紙の色や肌触りまで思い出した。
二つのことに気づいた。
ひとつは、手帳にまとめるのが好きだったんだなということ。
もうひとつは、頭わるかったけれど、無類に絵が好きだったこと。
そのどちらも、現在の自分としっかりとつながっている。
いや、そのまんまじゃないか。三つ子の魂、というやつだ。
子供時代に自分の人生の雛形があるということは、
当たり前のようでいて、とても不思議だな。
大人になって、なにか夢中になれるものに出会う。
でも、それは子供時代にすでに存在していて、
ただ長いこと忘れていただけなのかもしれない。
子供時代に好きだったからこそ、
なつかしくて、急速にハマッていくんじゃないか。
そんなことを考えた。