たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

頼むということ

いろいろと、それなりのスジや理屈や言い訳があるにしても、
自分の胸の中の発電エンジンが回っていないな
と思える仕事のやり方では、人は動かない。


誰かに仕事を依頼するとき、
自分がやりきれないので放り出した形ではなく、
自分のコンセプトを十分に練り、明確にして、
面白さまで盛り込んで、
あとはもう楽しんでやれるというところまで準備しなくては、
人は本気では引き受けない。


自分がその仕事をやらずに人がやるのだ。
こちらのマイナス要因たっぷりの、
まるで借金のようなものを、だれが喜んで肩代わりするだろうか。


立場が上だからとか
オレはエライのだからとか
権力や立場で人は決して動かないし、
まして一緒に苦労する仲間だとは思ってくれない。
でも細心の注意を払っていないと、
すぐ「オレ様」系マネージメントの愚にはまってしまう。


人を使うとき、そして仕事を頼んだとき、
その責任はその人に移ったわけじゃない。
あいかわらず依頼した人に責任がついて回る。
その責任から開放された素振りが少しでも垣間見えれば
その人を信頼することはないだろう。