たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

赤穂中割の絵は、ほぼ完了か?

描きかけの水彩画だが、眺めては描きという繰り返しで(じっさい眺めている方が長いのだが)、もういいかという気分になってきた。

こんなとき家内に何気なく見せる。長年見慣れていることと遠慮がないことで、かなり辛目の採点をする厳しい批評家なのだ。するとある点を指摘した。なるほどそれは自分の弱点でもあるし、教室の先生にも言われたことがある。そうなのか判ったぞという気持ちになった。そんなわけで残り5%ほどで完成しそうだ。


余談だが、亡くなられた平山郁夫さんの話をいつも思い浮かべる。奥さんは同じ美大の学生だったそうで、謙遜ゆえかわからないが奥さんのほうが絵は上手だったらしい。しかし結婚を期に奥さんは筆を折られた。
家庭をもたれてから、アトリエで平山さんが絵を描いていると、奥さんがお茶か何かを持って後ろを通りかかる。そこで奥さんの足が止まると、平山さんは背中でその気配を感じてギクッとする、という趣旨のことを本に書かれていた。絵がうまくいっていないとき、奥さんの足は止まるのだそうだ。足で絵が批評されてしまう。