たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

微妙な問題は口にしにくいが

もうすぐ退社するこのタイミングになると、サラリーマンとして32年暮してきたたなかで、人間関係や組織の論理にいろいろと悩まされてきたことなどが思い出されてくる。あのとき、あの人はこんなことを言ったけれど、結局それはなんだったのか、あの上司はなんだったかのか。あの同僚はなぜそんなヒドイことをして、いまはその報いを受けているのか。


人に迷惑をかけない、人の嫌がることはしないなど、人間関係で最も基本的なことがらも、時には守られない。基本的なマナーを守る人と、そんなものの存在すら考えようとしない人が接したら、土足でズカズカと人の心の中に踏み込むのはどちらの方かは明らか。そして一時的には、靴を脱がずに乗り込んでくる人が得をして、のさばり人に命令する立場に就く傾向は厳然としてある。しかしそれはその人間が立派だったからとか能力的に優れていたとかのことがらとは無縁だ。


そのような傾向が生ずる責任は、選任したものの腹の座り具合にあるといっていいだろう。うるさい奴らを押さえ込む自信がないから、あるいは反対するのは面倒くさいから、あるいは無気力さから、あるいは自分と似ているから(?)とんでもない人間を上に立つものとして選任してしまう。その責任は重大だが、もっぱら被害を蒙るのは従わなければならない真面目で心やさしい人々だ。こんな構図はイヤというほど見てきたし体験してきた。


あの人々はその後どうなったのか。どうなっているか。何を得て、何を失ったのか。地位や財産や名誉を手にして、信頼や人望や友や心を失ったか。


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