たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

うっとうしいヤツ

長かったサラリーマン生活を精算すると決めたとたん、いろいろと気づくことがある。なぜ現在の自分がいて、なぜこのような道筋を辿ったのか。自分の場合は、攻める一方のタイプだった。新しいことを始める、また挑戦することに価値を置く人間だったということ。守る方はめっぽう弱い。というより守ることを考えない。


バブルの時代、世の中も企業もつぎつぎと新しいことに挑戦している時代は、そういう人間が前面に出てくるものだ。上司もそういうタイプで環境としては申し分なく、調子が良かった。しかしそんな稀有な時代が去り、挑戦するより現状を維持すること、今が問題なければ、何もする必要はないという守りのタイプが認められる時代に変わると、攻めるタイプの人間はいつしか脇に追いやられ、やがて姿を消した。上司も転身して環境を替えた。


自分の場合は、時代の変化や環境の変化が襲ってきたのにもかかわらず、相変わらずスタイルを変えなかった。転進しようとも考えなかった。人間の中身はそうそう変えられるものではない。したがって、お役所的な仕事を無難にこなすことが仕事だと考えている周囲のあり方に対して同意できず軋轢を生んだ。上から見ればとってもうっとうしいヤツ。そんな20年間。


先日、転職計画を人事部のある方に相談に伺ったら、なぜもっと早く計画を実行しなかったのかと問われた。そうなのだ。遅きに失している感は否めない。時代の背景や自分の生き方を冷静に見つめることができなかった。周囲が変わり時代の風が変わる可能性を信じていた部分が多かったということになるけれど、身の振り方を考えて異なる環境に飛び込むべきだったのだろう。いろいろと気づくことが増えた。


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