不眠症にならないコツ
曽野綾子さんの言葉から。
不眠症にならないこつは、何ごとも盛大にやらないことだそうです。万事ほそぼそとやる。全力投球が最も体に悪い。支店の数を増やしたり、従業員をたくさん雇ったり、大臣になろうと企んだり、高額所得者になろうとしたり、勲章をもらおうとしたりすると、いつかは自分の首を絞めるようなことになるって思っているんですって。さらに悪いのが、いい評判を取ろうと、努力することですって。
いい評判を取ろうと努力することが、いちばん体に悪いらしい。いい評判とは人の心の中にあるから、それを変えようとする努力をする。あるような、ないような、そんなあいまいな評価に振り回されて生きることのつまらなさを述べた言葉なのだろう。人がどう思っているかは正確にはわからない。わからないところを推定してそれを頼りに生きている自分がいる。少なくとも自信というものが芽生えることはないだろう。
そして評判を気にして生きるという、素朴でシンプルな生き方についつい頼りがちなのだが、この単純さが結果として最悪の選択につながるという認識。よくよく自分の心の動きを観察してみれば、人の評判という部分にいかに自分の行動が振り回されていることか。また、振り回されないように頑張るというのも、また振り回されていることの一種にちがいない。自分は影響されているんだと自覚しておくこと。