たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

パズルの本

最近パズル関係に、凝っているかもしれない。例の植島さんの本を読んで以来、昔からパズル好きだった自分を自意識化したのか。改めて蔵書の中のパズル関係の本を探してみると、結構な種類があって数冊は出てくる。やはりそうだったのだと気づく次第だ。


本当に解けない難解なパズルもあるけれど、たいていは「誤った前提条件」に読者を導き、その固定観念でがんじがらめにするパターンが多い。しかし「誤った前提条件」というのは、普通の常識からすると自然にそちらに誘導されてしまう前提条件だ。

昔からよくあるなぞなぞで、

街灯が消えた道路を、ヘッドライトをつけないで疾走してきた車が、歩いていた黒人の歩行者を、サッとよけ、事故にならなかった。なぜか?

というもの。
あるいは、

同じ年、同じ月、同じ日に、同じ父親と同じ母親から生まれた2人の子供がいて、じつは双子ではないという。なぜ?

という類。
この前提条件は何か、どんなところに誘い込んでいるかに気づくと解けてしまう。
この手のパズルは、言葉によるものが多いのではないかと思う。言葉は自然に了解している内容があって、これを逆用(悪用)するわけだ。従ってこの種類のパズルは、その逆用するパターンに慣れてしまうと案外簡単である。


そういう予断の入りにくい図形のパズル。本当に難しいのはこの種類のパズルではないだろうか。