たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

木曽路奈良井宿

何年ぶりだろうか、家内と二人で奈良井宿を隅から隅まで歩いた。前回訪れたときはまだ権兵衛トンネルが開通していなかったので、駒ヶ根から塩尻まで北上し、そこからUターンするように国道19号線を南下するコースを取ったはず。権兵衛トンネルのおかげで伊那市から西に向かいトンネルを通って40分くらいで木曽路に到着する。訪れる人はやはり中高年が多いかなという感じ。


途中に、櫛問屋の中村屋という民家が公開されていて覗いてみた。街道に面した間口はせいぜい3間くらい。雨戸みたいな戸を外すと、櫛問屋の店頭になる。引き戸を設えるほど広くないので、戸は一枚一枚手で外すということだ。


玄関から入ると、奥に向かって細長く伸び、十畳くらいの部屋が3部屋から4部屋が連なっている。廊下のように土間が表から奥の庭まで通っている。ここを使って家の中の部屋の間を移動する構造だ。


家の一番奥に、箱庭のような小さな庭があり踏み石が配置され、その向かいに蔵があった。街道側の玄関から一本道の土間を伝って庭に出るのだが、土間は暗いので、四角く区切られた小さな庭が輝いて見える。この庭は日陰が多くとても静かでプライベートな空間になっていてその趣に見とれてしまった。さっそく持ってきたスケッチブックに手早くスケッチをした。家に戻り彩色をしてみた


いつもと違うシチュエーションで、時間をかけずに描いているので、いつもと全く違う描きかただなと思う。これが本当のスケッチかも。ま、いいか。


このあともう一枚、街道の絵を描こうとスケッチブックを構えたのだが、時間がないことに気づき断念。次回の楽しみに取っておこう。


奈良井宿の街道を撮影したセンスのいいサイトがあり、中村屋も掲載されている。



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