たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ためらいは禁物

気の進まない仕事を始めるときの心構えは、極めて単純。ためらわずスッとその中に入っていくこと。イヤでもともかく手を出す。心理的な小さなバリアを、ともかく飛び越えてしまう。この辺の呼吸はちょっとコツがいるけれど、慣れてしまえばいい。考えるアイテムではない。


それに反して、意に染まない仕事をズルズルと後送りにすると、いつも書類などが目に付くところに放置される。目にするたびに、やらなかった自分のことや、やらねばならない義務感をチラと感じることになる。また、なぜそれを始めないのかその理由や、言い訳を捻出することになる。そして期限ギリギリになってあわてるハメになる。この気持ちの上での消耗感は、思っている以上に精神に影を落すのではなかろうか。そんな消耗する種を2つも3つも抱えていたら、次第に首が回らなくなり働くこと自体が辛くなってくる。日々、後悔と言い訳の連続になる。


しかし、こんな状態を放置する人や、あえて期限までの自分の時間を自由に使えるように期限までは着手しない人も世の中にはいる。期限前にそうそうに終らせればその結果を待っている人が、早く仕事を始められるのに、やらないことを頑張っている。あるいは自分の権利の行使だと考えているのか。周りの人たちがどんな風に仕事をして、互いに関連し支えあっていることなど考えもせず、自分の頭の中の屁理屈や言い訳で実はキリキリ舞いしている。自己中心で意地っ張りというべきだろう。