たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

美辞麗句

中身が空疎になるほど美辞麗句のスローガンが並ぶというのは、本当だと思う。「元気よく」とか「明るく」とか道徳教育のような言葉が出てくるのは、いかに現実が「元気なく」そして「暗く」て、希望が持てないことを告白している。本当に元気で明るい状態ならば、お互いの胸のうちでワクワクするものを実感しており、口をついて出てくるものは、アイデアとか次にやることの話だろう。


美辞麗句のスローガンを掲げることで、ハイそうですか、そうしましょうとみんなが気づいて、改心するとでも思っているのだろうか。美辞麗句を言わなくて済む生き生きとした環境をつくるためには、何が必要であるかを考えた上で仕掛けをひっそりと実行するのが先であろう。現実の姿を正しく認識するならば絶望してしまうことだってある。それをスローガンで片付けようとするということは、真摯な姿勢に欠けているし、驕っているといわざるを得ない。


巧言令色少なし仁。きれいごと言っていても、こちら側からは馬脚が見えている。