たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

「ゆる」スポーツ

高岡英夫さんの提唱する「ゆる」スポーツというものがある。
ボクは詳細は知らないのだけれど、スキーの例では、高岡氏50歳のとき、
練習3週間ほどで、かつてのデモンストレータ金子裕之の滑りよりも
速かったという話がある。正確には雪との滑走抵抗の少ない、
流れるような滑りをして、デモをどんどん引き離したということらしい。


筋肉の固まっているところをほぐすというところにミソがあるようなのだが、
そのための「ゆる」運動というものを考案されたということだ。
面白いなと思ったのは、自然界のチータやライオンは特別な
トレーニングをしていないのに充分なる瞬発力を持っていること、
日本古来の古武術にもウエイトトレーニングのような部分練習は無いということだ。
むしろ「ゆるんだ」状態こそ力を発揮するみなもとだと考えている点だ。


力の入った状態では、脳は機能が低下すると高岡氏は言う。
脳が指令を出しっぱなしでは、中庸のどちらにも偏らない状態が作られない
ということかもしれない。
リラックスしている状態がホームポジションで、ひとたびことがあると
瞬時にその変化に対応できるというようなことのようだ。
要らない緊張を除去することが、大切で、「肩に力の入っていない」状態が
スポーツの理想形ということのようだ。