たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

文房具

今の職場では「常識」となっていることなのだが、シャープペンシル、消しゴム、
サインペン、ファイルに至るまで、文房具は会社負担で購入することができる。
入社したときには、新品の文房具セットというものを与えられて、
いよいよ働くのだなという感慨に浸った。
当時与えられたものは、シャープペンシル、消しゴム、字消し板、鳥の羽箒だったと記憶している。


しかしこだわりが強いのだろうか、それ以降は自分の気に入ったものを使いたくて、
会社のご厄介になったことがない。
打ち合わせなどでペンやら紙やら手帳などが、自分仕様に取り揃えられている、
といった感じになる。自分で購入するというポリシーを貫いているなんて
何と目障りな、面倒くさい社員だろうと思われていると思う。
なかには、yadayooさんが使っているから、たぶんいいものだろうと、
真似して購入していただいている仲間もいた。
でもたいていは、いいもの持っているねとイヤミ半分という反応が多い。


文房具は、実用性が第一である。
これは間違いない。
そして身体で直接触り操るものである。
もっと言えば、外界との仲介役をする身体の延長部分である。
人さまからもらったものをお仕着せで使うというのは、
自分の延長でもある衣服を人任せにしているのと同等である。
と理屈をこねてみるのだが、
まあ文房具の魅力というものは、
なかなか言い尽くせないところがあり奥が深い。
身体の延長とは、むろん手の延長の場合が多いのだが、
脳の延長でもある。
だから工夫の宝庫、興味の尽きぬ世界となる。