たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ある研修

職場では健康相談員というお役目が仰せつかっていて、定期的に相談員の研修が
行われる。社内でも社外でもこの2、3年心の問題を抱える人が急増しているのが
現状とのことで、社内の相談件数の推移からもそれは明らかだった。
そのうちでも「うつ」と推定される事例がとても多くなっているとのことだ。


先日の研修は大学の先生の講演会を受けた。内容としては、カウンセラーの心を
持とう、積極的な傾聴という態度が大切、上司はカウンセリングマインドをもつ
ことが重要というお話だった。言葉で表現するとこのような内容なのだが、切々と
訴える先生の話がなんだかとても心にストレートに響いて、目頭が熱くなった。


コップの理論という話があるそうだ。相談する人は訴えたいことが満々と満ちた
コップなのだと。一方相談を受ける人は、自らのコップにアドバイスしたいことや
助言したいことが満ち満ちていてはいけない。ましてや相談者の話を遮って、
自分の水を相手のコップに注ぐようではいけないという内容だ。
「職場における立場上、あるいは家庭における父親という立場上、このような傾向は
とっても多いのですよ・・・
話すということは、放つということでもあり、まず充分に話をさせてコップの中身を
空にさせてあげましょう」
とやさしく諭された。