たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ラボルトの2回目

昨日は絵画教室。ラボルトの頭像の2回目です。
背景を描かずに表現するならば、石膏のハイライトが真っ白というわけにはいかず、木炭を多少乗せて描くしかありません。すると石膏像が全体的に黒い感じになります。その中でトーン表現をすることになります。背景を描くならば、石膏像をかなり明るく表現することが可能です。石膏の白さを表現できます。ただし背景を描くことで周りの空間をどのように扱うのかという問題が出てきます。


ラボルトの場合、どうしたものか考えて背景を描くことにしました。バサバサと周辺に木炭を乗せました。まだ背景の空間をどうするかをまじめには考えずにとにかくトーンを落としたという感じです。
教室で3hくらい、自宅に戻り1hほど手を入れて、途中ですがこんな感じです。

頭部の髪の毛のトーンの配分がイマイチなところ。頭部の塊をもう少し全体的に、ゴロッと丸く感じれるようにまとめていく必要があります。また、台座を入れることになってしまいましたが、もう少しまじめに描く必要があります。


●先生のコメント


(1)丸い物体の表現の際に、見えている面から後ろに隠れていく面へと移行する部分、つまりちょうど境界線が見える部分に注意すること。見えている境界線を線として描くのではなく、手前の面のトーンと隠れていく面のトーンの境目として描くこと。すべて面から構成されていることを忘れないこと。
(2)背景のトーンとしては、石膏像の後ろ側に風が通るように、グルッと回れる空間があるという表現をすること。石膏像の片側から空間が止まってしまうのは避けること。


あと1回で完成としたいところです。