2年越しか・・・

会社員だった頃は、アイデアマンといわれていた。しつこく考える性質と、何とか突破してやろうという意欲みたいなものが重なって、ついつい問題や課題に入れ込んでしまうのだ。研究開発の仕事が長かったから、まあ特許もずいぶんと出した。

超大手の自動車部品メーカーDから、おまえの出した特許は瑕疵があり（抜け穴のこと）、特許としては笊だから使わせろと言われたこともあった。車のフロントガラスに用いるディスプレーに関連している特許だ。瑕疵のある特許は、特許戦争で勝ち目がないから、闘っても無駄だよという言い分だ。しかし、その技術はまだ実用化に至っていない。

工夫は、仕事に限らなかった。仕事と無関係な分野でもアイデアを思いついて、いくつかは温めつづけている。そのうちの2年越しで検討していた文房具に関連するアイデアが、昨日からすっとまとまってきた。試作をしてもの作りの段階まで行っているのだが、何となく気に入らない。仕掛けが勝っている。使い勝手が悪い。もっとスッキリした構造でシンプルにならないものかと考えあぐねていたもの。

今度は、かなりスジはよいのではないかと思う。第一、これ以上単純化できないと思われる。権利化しておこうかな？

またあと2件何年も温めて作ったり考え続けている発明がある。いくら芸術系の仕事に転進したといっても、なかなか技術者の性分は変わらないようだ。