たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

植え替え

2週くらい前だが、天気のよい休日に実生で育てた「兜丸」の植え替えをした。確か3年くらい経過している。だいぶそれぞれが大きくなって、用土も古くなっている。
サボテンは土で育てると言われる。追肥をあげることは普通はしない。用土にわずかな肥料を混ぜておいて、これを吸収させる。したがって植え替えをするほど大きく育つ。


下は、昨年度に撮影した寄せ植え状態のプランター鉢。まだ苗のひとつひとつが小さくていかにも実生苗という感じ。


1年経過した状態。やや大きくなった。上の写真の苗の位置と対応しているのがお分かりいただけるだろうか。


根が張っているので、細かい根を切らないように、鉢ごと傾けて、鉢の横っ腹をトントン叩いて、用土をゆるませる。


根を痛めないように苗を抜いて、そっと置く。待機状態。このときに育成がうまく行っているかどうかわかる。根張りの多さや、健康な根の色かどうかなどがわかるからだ。どうやら病気もなく健康みたいだ。


今度は集合鉢にまとめて、ややゆったり目に植え替える。サラサラした用土の場合、崩れやすくてこれがなかなか大変なのだ。この作業が気を使うところであり、一方楽しいところ。育てた醍醐味を味わう瞬間でもある。


結局、集合鉢4つに分けて植えることになった。中心に大き目の苗をひとつ植え込んで、その周囲に円陣を組むように植え込む。こうしないと中心の苗の育成が周辺に比べて遅くなる。ひとつは根の温度環境が関係するとも言われている。鉢の壁は暖かく根は壁に沿って成長しやすい。鉢の周辺ほど有利というわけ。また、別の説では、苗同士が互いの育成を抑制しあうとも言われている。中心部は、その周りを競争相手に囲まれているため、いちばん抑制が強くなる。
ともかく中心部分は育成には不利なのだ。
植え替えの日付や気づいたことなどをラベルに書いて挿しておく。育成苗がたくさんあると、個々の情報はとても覚えていられない。
またどんどん育つのだぞ・・・いい顔になって、と言い聞かせる。


作業を終えて寒暖計をみるとハウスの中は42℃になっていた。あぢぃ!