たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

どうも人間は

どうも人間は放っておけば怠けてしまう性質を持っている。
すばらしい書物に触れて明日から頑張ろうと張り切っても、
翌日になればその気分もどこかへ去っていて、
気だるい朝を迎えていたりする。
気分に自分が支配されているのに、それに気づかない。
単なる気分の優れない日だからと、
言い訳を始めている。


やろうと決めた自分への約束を自分から不履行にする。
掛け声をかけることは容易だが、実行すること、
さらにそれを継続することはさらに難しい。


すばらしい話やすばらしい目標を語る事はできる。
それはとても気分のいいことだ。
しかしそれを実行するときには、
いい気分のままでいることはできない。
障害があり反対者がいて壁をいつも突き破る努力を強いてくる。


だから、やり通すこと、やり遂げること、
この価値は最高のものだなと思う。
やり遂げた人は賞賛に値する。


今読んでいる本にミケランジェロのことが紹介されている。
彼はシスティーナ礼拝堂の13m×36mもの広い天井壁に絵を描いた。
つねに仰向けの姿勢で描き続け4年の歳月を費やす。
肉体への負担は並大抵ではなく、
37歳の彼は描き終えたときには老人のようだったと記されている


また同書に競馬馬のことが書かれている。
ケンタッキーダービーで、勝つ馬は
はじめの800mを越えたあたりで酸素を使い果たしてしまう。
あとは心のエネルギーで疾走するのだそうだ。