たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

このところの傾向として

先月末からネット仲間展に参加させてもらい、もっぱら鉛筆による絵画を描いている。たいてい仕事を終えた平日の夜の時間帯に、思い立ったように描き始めるから、鉛筆という画材はぴったりしている。疲れたら鉛筆を放り出してしまえばいい。ペン立に立てるだけだ。水も何も使っていないので、絵の具の片付けなんか要らない。


約1ヶ月で6枚描いた。ボクとしてはかなりハイペースだ。
それに描く姿勢として変わったのは、自由に題材を選んで描くのでなく、与えられた課題に沿って描くという方法だ。課題の題材を忠実に写実的にそのまま描くことはないにしても、制約の中で描くというのは、中学校以来かもしれない。とてもいい練習になっている気がしている。また、数撃てば当たるし、さまざまなトライの中で会得するものがある。


鉛筆画のよさは、何といってもその繊細さにある。筆では細かい表現は無理な場合でも、よく尖らせた鉛筆ならば微小なエリアのトーンがコントロールできる。複数の鉛筆を使い(たいてい4Bから2Hくらいまで)濃淡表現をするとなんだかワクワクする。濃淡のダイナミックレンジがひろいこと、ハーフトーンの美しさ、魅力は鉛筆だけの独壇場だろう。


描いた鉛筆画をまとめておこうと思い立って、鉛筆画のサイトを増設した。

下は、先日ネット仲間展に投稿した、少女の遊ぶ表情を描いたもの。陰になった顔の表情をとらえるのはとても難しく感じた。