たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

参考書を

分らないから参考書を買う。買ってみても分らない。分らないので、また別のものを買う。それを繰り返して、Photoshop*1の解説書がどんどん溜まってしまった。効率の悪い無駄の多い勉強法だな。基本的にゼロから独学でやっているからちょっとした小石に躓けば、そこで転んでしまう。そこは気にしなくてもいい!と教えてくれる人がいれば、もっと早く進んでいたかもと思う。


先日から溜まってしまった解説書やら参考書を整理することにして、捨てるものと保存するものとを分類している。それぞれにすこし読んであったり、分らなくなったりとそのときの苦労している感じが蘇る。見たくもない昔の自分の写真を掘り返しているようなもの。


何に躓いているかと振り返ると、端的にいって「専門用語」に尽きる。たとえば、Photoshopでいえば「チャンネル」という概念。このような言葉は直感が働きにくい。分った気がするが、実は理解が曖昧。なぜこんなものがいるのだろうといぶかしがる状態が続く。するとどこかその先で躓いて、転ぶ。双六の振り出しにもどる。ますます混迷を深めてしまう。そしてイヤになる。単独で「専門用語」をおぼえて理解しようとしても、それだけでは記憶に残らない。


あるとき、「チャンネル」とは「選択範囲」を作るその成果物だった、表裏一体だったのだと推測できたときに、な〜んだそうだったのかと理解がいく。記憶にクサビが打ち込まれる。自分の中の理解の体系が、わずかでも内側から先端へと延長されるとき、分った!と思う。その瞬間に、異物だった概念が消化されて自分の血肉になった気がする。こちら側に入ってくる感じ。「腑に落ちる」とはうまく表現したものだ。


ある本によると勉強が躓くのは、成功体験の快楽がないからだと書いてある。だから一日でも勉強したら、快楽が得られる仕組みをつくり、行動を習慣化しなければダメであると。

・早起きは、起きた初日にこんなことを続けて意味があるのかと疑って、挫折します。
・ダイエットは、食事を制限したその日に、500gしか減量できなかったことを知って、挫折します。
・貯金は、始めたその日に100円しか貯まらなかったむなしさを感じて、挫折します。
・ヨットは、紫外線を一日中浴びた挙句、ヨットを海面に立てることすらできずに、挫折します。
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佐々木正悟著『ライフハックス心理学』ASCII p.93


概念が曖昧だなと思うときは、要注意なんだ。その用語がまだ自分の外側にあるなと感じるときは要注意。分ったつもりになっているとしっぺ返しにあう。とブツブツといいながら分類を進める。


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昨日アクセスカウント数が、30,000カウントを超えたようです。ワザワザおいでになり拙文を読んでいただいてありがとうございます。取柄のないBLOGで、独り言ばかりですが、始めた当初と比べると、格好つけずにいい加減に、よりダラダラと締りなく書いているような気がします(これの方がホントのオレだって!)。
肩肘を張らなくなったというのでしょう。これからもよろしくお願いいたします。

*1:画像レタッチ・補正・編集の定番ソフト