たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

鉛筆画アップ

この週末、駒ヶ根はとてもよい天気に恵まれた。土曜、日曜とも、雲ひとつない青天井。鉛筆画を描きたいなと思っていたので、ちょうどいいコンディション。
となり村の中沢地区に出かけ、何となく丘陵の稜線に惹かれている自分を感じて、山奥へ。


描いたのは2枚。
はじめに描いたものは、大きな景色だったためかちょっと気負いすぎた。この大きさを伝えなければと説明モードに入っていたようで、苦労が多くノリが悪い。もっと感じたものを、素直にぶつけるように表現した方がいいのだが、そうするとまとまりがなくなったりする。緻密に計算しながら、気持ちを乗せていくのはとても難しい。


次に描いたやや小ぶりな風景。
こちらの方が描いていて気持ちが乗っていたのを感じる。ボクの場合、「手が勝手に描いているんです」というくらいの状態が、いちばん生き生きとした線になる気がする。頭で考え始めると躊躇が生まれて線が死ぬ。



最近、鉛筆画のような色彩のない画材でも、本当はとっても難しいことを感じる。色がないだけに形と線と濃淡だけで勝負する。まだ学ぶことが沢山あると感じる。鉛筆の使い方や、メーカによる芯の特性の違いの問題。鉛筆と紙(水彩紙)との相性の問題もある。芯の引っ掛かり具合や、すべりの感触などで線は変わるし、気分の乗り方も違う。この辺は、まだまだ研究の余地があって自分にとってベストな組み合わせがあるはず。目標は、もっといい線を描きたいということなのだがね。


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