たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

万年筆

ある日から決意して万年筆を使い続けている。それまでサインペンやゲルインクのボールペンなどを便利に使っていた。だが溜まりに溜まった気持ちがとうとう表に出たという感じで、使い捨て商品の「軽さ」がイヤになった。


その日、文房具の入ったジャンク箱から、30年前に購入してそのままとなっている数本の万年筆を救出した。固まった内部を洗い、新しいインクを補充して使えるように復活させた。


その日から丸3年が経過したわけだけれど、今改めて「万年筆ぶり」に感嘆。30年も経過しているのに、それぞれの万年筆の書き味は昔のまま変わっていない。インクが多めに出る太字の万年筆は今もそのままだし、ある程度筆圧をかけないとインクの出にくいものも、昔のままに今も強めに書いている。また、その書き味を自分の手が覚えていることにも驚く。
たしかにこれは使い捨て文房具ではなく、自分の手の先にしっかりと存在している第2の指みたいだ。



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