たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ロビン・シャーマ『3週間続ければ一生が変わる』海竜社

先日の連休に、駒ヶ根市の小さな本屋で手に取ってから手放せなくなりそのまま購入。それからずっと携えて手放せなくなった。シャーマの簡素で平明な言葉は、心の中核を打撃するのに必要かつ十分な重さがある。昨夜、駒ヶ根から東京へ向かう高速バスの中でも読んでは疲れて眼をつむり、また本を開いては疲れてまた眼をつむり、という繰り返しだった。今も座右においてパラパラと見ている。


第63章「人を許して重荷をおろす」から。

・・・もしだれかにうらみを抱いているなら、それはその人物を背負っているようなものです。その人は、あなたのエネルギー、情熱、心のやすらぎを奪っています。でも、その人を許した瞬間、あなたはその人を背中からおろして、残る人生を生きていくことができるのです。
p.181


この言葉は僕の心を打ち砕いた気がする。
これまでの人生で、いく人かの人を僕は背負って生きてきて、結局その人々にエネルギーを与え続けて、心を穏やかにすることを拒否してきたのではなかろうか?
人を許さないといって、その人々にしがみ付いていたのは、他でもないこの自分ではなかったろうか?
人を許さないことで、いったいどこが変化して、僕は何を得たのだろうか?
結局、その人たちに拘束され、心を消耗させ、すり減らして、彼らに支配され続けていたのではないだろうか?
許さないとは、なんと無駄な生き方、無理のある姿勢なのだろうか。何と疲れる行為なのだろうか。

自分を不当にあつかった人について考えている一分は、もっとずっと価値あるもの、つまり、あなたを助けてくれる人びとを引き寄せるためについやすべき時間を一分奪っていることになるのです。
p.182


順序が逆になってしまうが、この言葉のまえにマーク・トウェインの言葉が紹介されている。
つまり『赦しとは、踏みにじられたスミレの花がそのかかとに放つ芳香である』
これ以上、何も付け加えることがない。


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