たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

窓2

わけのわからない文章の続き。
ボクたちの人生はちょうど窓から景色を覗くように、
万物が変化流転するのを眺めているようなものだと思った。
自分の好みの景色になるようやりくりを繰り返し、
うまく行ったり不調だったりして、
そのことを幸福と不幸にわけて喜んだり苦しんだり。
ちょうど自分が主人公の映画を眺めているようにして
人生を送っている。


しかし本当の恵みというものはこの映画のシーンの中には
現れてこないのではないか、という漠然とした予感がする。
いや、映画のシーンはいつも移ろい変転していて、
このような出来事のひとつひとつが、人生と呼んでいるものを
構成していることは確かに間違いではないのだけれど、
人生の根幹を支えているもっと大きなものがある。
宗教とはこの部分に光を当てているのではないか。


それは何と言ったらいいのだろう。
なぜ自分はここに存在できているのか。
自分の存在を何が支えているのか。
速い流れに翻弄されている笹の小舟みたいな存在だけれど、
笹の小舟という存在は確実に生かされ流されている。
窓を成り立たせている恵みのようなもの。
今日もその不思議さに気づく。