絵になる
気持ちよい風景を目の前にしたとき、「絵になるところだなぁ・・・」と思わず言ってしまう。しかし絵を描かない人でも使う言葉だから、よく考えると「絵になりますね」という言葉は不思議だ。また、何を以って絵になるとか、絵にならないと判断しているのか、この判断基準もよくわからず不思議だ。言葉にならない何らかの美的感覚がそう言わしめるみたいだ。
また日本情緒的な風情を感じたとき使う気がする。日本庭園を眺めて、松の枝ぶりと池の風情なんか、「絵になっている」と感じる。構図の妙のようなことを言うとき使うのだろうか。
一方、ヨーロッパの赤い屋根の連なりや、エーゲ海と白い壁などの、鮮やかな色調の景色は「まるで絵に描いたようだ」と言う。「絵葉書みたい」なんて言ってしまう。カラフルなものはこちら系なんだろうか。