たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

気に食わぬ相手

気に食わぬ相手は、どんどん気に食わなくなる。
トコトンだ。これは法則である。


そのわけは、気に食わない理由を、
つぎつぎと生み出してしまうからだ。
ちょっとしたしぐさで、
「アイツは今、こちらのことを非難するようなことを
考えたに違いない」
と連想する。
言葉のはしばしや、しぐさから、
「こう思ったに違いない」
と勘ぐるからだ。
たいてい、こちらが被害者になるような想像が働く。


こういう状態になると、自己の内部では、
気に食わない理由を、日々自動的に見つけて増幅する。
気に食わないから、ますますその理由がたやすく見つかるわけだ。
しかし本当に相手が、想像したとおりの不愉快な思いを
抱いたかどうかは、結局わからない。


こうして自ら焚き火に薪をつぎつぎと放り込むようなことを
していながら、それを自覚しない。
これがひとつの敵対関係の構図である。