たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

東京の休日を過ごした

勤労感謝の日で仕事はオフだけれど、今日は週の真ん中なので、
東京で過ごした。とはいっても、吉祥寺に出て、その足で銀座に行き、
次に池袋へブラブラしに行って、いっぱいの人波に酔って疲れて帰ってきた。


出かける前は、都会のスケッチでもやろうかと意気込んだのだけれど、
どこへ行っても人また人の大混雑で、思うようにならなかった。
銀座SEIBUの上の階から眺めた都会のスナップを鉛筆で描いたくらい。


銀座の伊東屋では、手帳なんかを見たついでに、
ギャラリーや画材のコーナーを散策し、
結局、絵画のポストカード4枚を買った。
(しめて630円なり。なんて安いんだ)
エゴン・シーレの素描、ニコラ・ド・スタールの船の絵、
マチスの素描、カール・ラーソンの水彩画。
どれも初めて見る気になる絵だ。


マチスの素描は、目に飛び込んできた。
男性の肖像をペンでさらっと描いたもの。
やけに上手いな、だれの線だろう?
ひっくり返して小さな文字を見るとHENRI MATISSEとある。


エゴン・シーレは言うまでもなく、シーレそのものという線画。


海に浮かぶ船を横から描いたニコラ・ド・スタールの絵があることを、
このポストカードで知った。
この絵は、絶望的に暗い有名な船の絵に比べると、
海の色彩はギリシャ的な明るい色彩だ。


池袋のSEIBUデパートでは、あの奥津国道さんの水彩画の複製を
何枚か手にとって観ることができた。
デッサンが正確で、線がとっても気持ちよい。
またなにより緑の表現が実に巧み。刺激をいっぱい受けた。
一枚、家に飾りたいものだ。