たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ようやく夏休み

今年の夏は、トラブルに巻き込まれたり自動車事故に遭遇したりと、
いいこと悪いことの振幅が大きく、変化の季節だった。


もし自分がギャンブラーだったら、運勢が微妙に変化していく兆候を読み取り、
なにか新しいことを始めたり今までとは異なるアプローチをしたりして、
勝負に打って出ることをしているかもしれない。


しかし、ようやく夏休み(本当に秋休み!)を取ることができた。
明日から一週間あまり、たぶん自宅まわりで、
どこにも行かず、ぜいたくな時間を使って、、
体と精神を休めようと思う。


さっそくだが、以前鉛筆で描いた風景画が、
ボンヤリこころの中に浮かんできて、未完成な気がして仕方なかった。
そして着彩をはじめた。


このスケッチでは、鉛筆で描きながら、
線を描くことの愉快さの秘密をちょっぴり覗き見た。
そうか、こういう単純なことで絵を描くことが愉快になり、
線が生き生きするものなのかと、自覚するところがあった。


そして着彩。
これまでとちがうやり方で、じっくりと絵をつくっている。
これまでのやり方のうちで、ただ何となくやっていた部分に、
たいして意味があるように思えなかった。


ただ単にこれまでやってきたという理由で、
よくわからないがとりあえず継続するというゆるみが
絵に出て緊張感を失わせるかもしれない。
そんなマンネリな姿勢が絵の迫力を弱める気がした。
美の世界とはとても離れてしまうと感じた。


時間ばかりかかるけど、これでいいのか、
出来上がったときに、失敗と感じるのか、
それはまだ、誰にも自分にもわからない。
だから絵を描くことは、素敵なんだと思う。