たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

字の美

篆刻に入れ込んだ時期があった。
模刻や創作なんか懲りずによくやった。
その後、忙しくなりやらない状態が続いている。


字に美しさを見出すことは、
考えるととても不思議だ。
字は、もともと言葉を記録するための道具だ。
それが、上手下手と審美的な側面を見るようになり、
芸術となった。


達筆の字の美しさに触れると感動する。
感動しながら、その美の住処に思いを馳せ、
いつも不思議に思う。
それはもともと単に記号だからだ。


しかし上手い字は誰が見ても(たぶん)上手いと感じる。
美しい字は、誰が見ても美しい。
どこに美はひそんでいるのだろう。