たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ゴッホの画集

昨日三鷹の書店を巡っていたら、小学館から週刊の薄い画集が刊行されたようだ。まだAmazonやKinokuniyaBookWebの検索でもヒットしないから、出たばかりなのだろう。「週刊 小学館ウィークリーブック西洋絵画の巨匠」というシリーズで第1巻はゴッホ。さっそく購入。創刊号だけは190円。バス代より安い。ちなみに2巻からは580円になり、全50巻の予定。1年間だね。


原画を見たことがないのでちょっと自信がないが、色合いもキレイに再現され印刷されているように思う。有名な「アルルの跳ね橋 1888年」や「ラ・クローの収穫風景 1888年」の色彩の美しさに驚いた。これほど色彩にこだわって描いていたのかと改めて見直した思いだ。


「ドービニーの庭 1980年」の2枚の絵も掲載されて、黒猫の件も紹介されている。遺作とされている「鴉の群れの飛ぶ麦畑 1890年」よりも、ひろしま美術館所蔵の「ドービニーの庭 1980年」の方があとに描かれているようで、こちらが本当の遺作のようだ。死の前の2ヶ月間に70点の絵画を残し、毎日2点くらい完成させていた勘定になるので、その前後関係の判断はとても難しい。


生前に売れた絵がたった一枚。描きたいように描くだけ。皆に受けようなんてこれっぽっちも考えていなかったんだねと、この画集を眺めながら改めて思う。


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