たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ミニノートPCが欲しい

ほぼ10年間、毎週高速バスにのって新宿と駒ヶ根を往復した。時間に換算すると約4,000時間にもなる。このバス乗車中の時間の過ごし方は、読書する、iPODで音楽を聴く、メモを書くなどだが、いつも気持ちの中で引っ掛かっていたのは、最後のメモの書き方。いや正確にいえば、メモを何に書くのか。


メモ魔を自称する自分としては、一貫して紙と筆記具の組み合わせがベストであると信じてきた。ノートPCを大きなカバンから取り出して膝の上で打ち込んでいるビジネスマンもよく見かける。しかしノートPCは、重いうえに起動に時間がかかってしまうこと、バッテリの持続時間が2時間程度と不安なこと、それに高価なものは落したり壊したりするリスクで、持ち歩きに気疲れする。


ところがこれらのノートPCのマイナス条件が、最近ひとつひとつクリアされてきているみたいだ。ミニノートPCの登場だ。A5版の書籍並みに小型になり、HDD型ではなくメモリ型のタイプは起動が早く、バッテリもより長持ちする、衝撃に強いなど、けっこう購入可能性の視野に入ってきたような気がして、家電量販店で眺めることが増えた。


その中で、PCよりいっそう割り切った機能に徹したキングジムの『ポメラ』は、とても魅力的に感じる。持ち歩くにはPCの重たい部分(物理的、機能的)を切り捨ててしまったすっきりした印象だ。テキストデータの入力しかできない。小さなモノクロ液晶ディスプレー、でもキーボードは折りたたみで大きく展開できる。起動時間2秒。連続駆動は乾電池で20時間。言ってみれば紙のメモ媒体に限りなく近づいたディジタルの道具というところ。


家内に、これ欲しいなとつぶやいたら、ひと言。
「4月からもうバスには乗らないよね。」
「・・・」


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