たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

歪曲収差について

先日、デジカメの記事のなかで、Photoshopで画面の歪みを補正すると書いたけれど、絵画の記録のように被写体に近づいて撮影するときにこの四角の形状のゆがみが気になってくるのだよね。キャンバスの外形が、各辺のふくらんだ通称「タル型」になって写ってしまう。歪曲収差(わいきょくしゅうさ)と呼ばれるけれど、事例を集めたサイトがある。


経験的には、なんとなくわかる。広角レンズを使うと画像の中央付近の物は大きく写り、レンズの隅のほうは縮んでしまう。なぜこんな現象が出るのか、しばし考えてみたけれどきちんと考察しないといけないとわかった。レンズに対してほぼ直角に入射する光に対するレンズ倍率と、レンズに対して角度をもって入射する光に対する倍率がちがってしまうからなのだけれど、なぜ入射角のちがいで倍率が変化するの?とつっこまれると、とたんに説明が難しくなる。球面の一部を切断してできたレンズの基本形の境界面における光の屈折特性が、入射角依存性をもった倍率になるとか、なんとかかんとかになるんだろうな・・・詳しいことは論文の世界になってしまうから、こちらをどうぞって逃げる。


この特性をつかってカワイイ動物写真を撮影している森田米雄さんという写真家の方がいる。HANADEKA CLUB(はなデカ倶楽部)というサイトを開設されている。THE DOG / コレクション [ポスター]なんかは手に入るみたいだ。ちなみに、この「はなデカ」動物写真が印刷されたマグカップで、自分はコーヒーを飲んでおります、ハイ。



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