たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

墓穴(ぼけつ)

愚かなことを繰り返す人々がいる一方で、賢者が静かに世の中を見つめながらヒッソリ生きている。ウォーレン・バフェットの言葉に触れるときそんな思いを強くする。

N0.82

穴にはまっていることに気づいたとき、
いちばん大切なのは、掘るのをやめることだ


M・バフェット、D・クラーク『バフェットの教訓』
徳間書店 p.146


穴は、自分で掘っていると気づくか気づかないか。人が掘った穴に不運にもこのオレサマが落ち込んでしまったと考える習慣がついている。いつでも不幸は他からやってくる。ジャマな塵は風が吹いて運んでくる。


投資の世界だけでなく自分の犯した過ちを認めることはとても難しい。過ちを認めることは、それまでの自分を否定しなければならない。このようにして穴はどんどん深くなり、ますます周囲が見えなくなる。「墓穴を掘る」という言葉は深い。


もとこちら会世話人の平井謙次さんのことを、ふと思い出した。もともとの不幸の原因は自分にあるというきわめて分りやすいことを教える方だ。縮めて「もとこちら」という。