たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

絵画教室にかよう

先月からアクリル画を習っている。自宅のきわめて近所に(徒歩3分!)彫刻の先生がいることは以前より聞いていた。犬の散歩つながりで教室を覗きに行き、そのまま教室に参加させてもらうことになった。


はじめは自分の水彩画を模写するというテーマで、アクリル絵の具と悪戦苦闘した。先生に言わせれば、これは練習だからね!


今日から2枚目の風景画に取り掛かった。
まず下書きをしっかり描きなさいといわれ、鉛筆で500円くらいの安いスケッチブックにグシャグシャと描いた。


すると先生は、この空間がおかしいとか、水彩では考えなくてもよかった余白もきちんと計算しなければいけないとか、山の高さや構成のバランスが悪いとか、ここには石が欲しいとか、あっちの木をここに植えてしまえ!という感じで、グシャグシャと描き変えるようにいわれる。こんなパースの線で遠近感を強調するのだと、先生も鉛筆をもって線を加えたり、描きすぎたと消したり、苦闘すること2時間くらい。


スケッチブックのそのままをここに掲載する。上下の線は、キャンバスに写すときはこの範囲くらいがいいという目安線を入れている。



キャンバスに写した段階で、今度はキャンバスに描かれた下書を前に先生は、道が面白くない、もっと細くて遠近感が欲しいとか、再び検討会が続く。
とことんやるのだなプロは。


教室を去るとき、今日はちょっと言い過ぎたかな、と反省気味の先生。
いえいえ、その反対ですよ。振りかえれば、ボクは人に習ったことがないことに気づいた。こんなに絵について熱く議論して描くなんて体験はなかった。普段口にすることのない絵画への思いなんかを話す機会は、とても貴重で刺激的。
たくさんアクリル画やその他の作品にも触れるようにと、3冊ほど本を見ておくように渡される。


次回は着色に入る。よりいっそう先生とのバトルが激しくなりそうだ。