たまには言ってみるかな
会社の昼休みに、お弁当やさんが来る。
自分は、デスク食事派なので、毎日利用させてもらっている。
昔は、お弁当には、割り箸が付いていた。
今は、プラスチックの箸に変わった。
食べ終わり、空になった弁当箱と、プラ箸は、
返却箱が置いてあり、セルフサービスで返却する。
ボクは、この箸を返却する人のしぐさを、
けっこう気にして観察する。
というのは、箸を放り投げる人もいるからだ。
跳ね返って箱から飛び出すときもある。
用無しになったものは、粗末に扱う人なのかどうかすぐわかる。
自分が利用したものでも、利用価値がなくなったものは、
徹底的に粗末に扱う根性みたいなものが垣間見えるからだ。
自分に役立つものしか大切にしないという気持ちは、
結局、自分の派閥だけを愛する精神に他ならないと思う。
自己愛の住人なのだ。
ボクのように、虎視眈々と観察している人間がいるのにもかかわらず、
思いもおよばず、そのような態度でいる無頓着さもよく見えてしまうのだ。
ボクがまだ子供だったとき、周囲の大人はみなこういう態度だった。
子供は役に立たず、利用価値がないからだ。
その無関心な態度とぞんざいな振る舞いに、
ずいぶんと子供の自分は傷ついた。
いまだにそのなごりが、こころにあるような気がする。