結婚、育児、子供の巣立ち・・・
正月元旦の晩には、長女の夫妻、次女と婚約者の来訪で、わが家は賑やかになりました。いそいそと迎える準備を進める家内の声のトーンが、普段より高く少し饒舌な感じ。娘たちの来訪がその背景にあるのはいうまでもありません。
正月には実家に集まる恒例行事は、自分自身が結婚した当初もありました。家内の両親はすでに亡くなっていますが、まだ健在の頃は、横浜（戸塚）にあった家内の実家に集まり、兄弟姉妹夫婦が顔をあわせて挨拶したり飲み食いしたりして、近況などを話し合うのが常でした。すでに遠地に住むようになってからは出かける大変さがありましたが、兄弟姉妹が集う貴重な機会であったのです。その実家も家の主がなくなって人手に売られて、今は行くこともなくなりました。
家内の気持ちが、当時のご実家のご両親の心境と少しもちがわないのだということを、この歳になり感じるようになりました。巣立った娘夫妻を正月に迎える親の気持ちがどのようなものか。こうして世代が交代しても正月の習慣は引き継がれ、親の気持ちも昔と変わらずに、そして今度は自分に伝承されているのだということも。
