たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

画像処理ソフトPhotoshop

しばらく更新がとだえてました。お店の仕事の方にしっかり没入している感じです。開店して約1ヶ月、もう年末が近づいていますね。お店の仕事としては年賀状デザインと印刷の依頼が来ています。そのうちのひとつはデザインが完了しお客さんからOKいただきました。もうひとつは依頼内容をこれから伺うところ。


おかげでPhotoshopのお勉強を進める機会ができて、理解を深めようと参考書をいくつか買いました。現在使用しているVersionはCS2と少し前のもの。最新版はCS4ですね。CS2で機能的には不便に感じたことはありません。参考書の方はCS4に準拠して書かれています。それに最近の参考書ほど理解しやすくなっている気がします。以前のものは、なんというか専門家向けでとっつきの悪い、分かりにくいものが多かった印象があります。


このBLOGにも何度か話題にしていますが、Photoshopはひとつの大きな山登りだと思っています。画像処理という作業を含め、周辺の技術のすべての要素が組み込まれているように思います。そのため初心者にはとても取り付きにくいソフトです。のぼり始めてもなかなか自分のものになった気がしないのです。つまり山登りで言えば山頂が見えない感じかな。


今回本を読んで、これまであいまいとしていた「アルファチャンネル」の概念がスッキリとしてきました。というのは、自分の頭の中で、レイヤーを使った画像処理とは数学的にどのようなことをしているのかが、薄ボンヤリですがイメージできたことがあげられます。


画像の処理とは、画像における各ピクセルに変換関数を作用させていることと思われますが、ある領域を選択する「選択範囲」は、行おうとしている演算に対して「1」を割り付け、非選択範囲のピクセルに対しては、演算に対して「0」を割り付ける作業のことです。つまり画像の2次元配列のピクセルの行列に対して、選択範囲内は全部「1」、非選択範囲は全部「0」のあらたな選択範囲画像を作ることなんですね。アルファチャンネルとしては、選択範囲は「白」で、それ以外は「黒」に表示されます。非選択範囲に対しては演算が及びません。


もともと演算に対するフィルターの役割だった選択範囲ですが、Photoshopがスゴイなと思ったのは、この「1」と「0」の割り付けフィルターに対して、0〜1の非整数でも良いとしているところです。0.5とすれば演算が半分行われることとなり、0.1ならばかすかに1/10だけ作用するという点です。つまりグレースケールのチャンネルを駆使できることです。


さらに、もともと1と0の数値が選択範囲に沿ってクッキリと並んだ行列の各要素に対し、空間的な画像処理が可能な点です。つまり選択範囲を薄ボンヤリ広げたり、縮めたり自由に操作できる点ですね。そう、これはもともと演算用フィルターでありながら、画像処理できるれっきとした派生画像なんです。これらを組み合わせ無限と思われる画像処理が可能となっています。


それだけいろいろと複雑化した機能を備えたわけで、Photoshop入門者泣かせでもあります。でも山の中腹が見えてくると、どんなアプローチを組み合わせればどのよう効果が得られるかが見通しよくなって、この山というか森にますますのめっていく気分になります。まあ、それが仕事につながるならばこれ幸いで、渡りに船なのですが。


今回デザイン完了したものは、依頼主の描かれた絵画を中心に、金箔の背景をグラデーション掛けして、めでたい正月らしい松竹梅の扇をあしらってあります。ちょっとウキウキするような豪華な感じにまとめました。


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