たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

胡蝶蘭が咲くようになりました

花つきの胡蝶蘭の鉢は、いまやお祝いの花の定番です。
自分もこれまで折にふれて、いろいろといただいてきたのです。
しかし2年目の花はおろか、苗すらだめにしてしまうばかりでした。


大反省をして、栽培の勉強をしました。
その結果、ようやくこの冬から花を咲かせるところまで、
すこし上達した感じです。それは、わずかなコツだったのですが、
ここでまとめておきたいと思います。


(1)低温では枯れてしまいます。
   冬に気温が10度を下回ると苗はダメになります。
   こちら信州では、たいてい戸外に置き忘れていて
   ダメにしてしまいます。


(2)かといって、暖めようと直射日光をガンガン当てると、
   葉が焼けてしまいます。葉が黄色くなってしおれた感じになります。


(3)けっきょく、春から夏は、暖かい戸外で木陰のような
   風通しのよい環境で、水たっぷりに過ごさせてやり、
   体力をつけてやります。
   肥料は、固形肥料を、根から離して置く程度です。
   葉がつやつやとテカッてきて、しっかり厚みが出ている状態がベストです。
   大体4枚葉です。


(4)秋から冬にかけて、気温が18度を下回るようになったら
   部屋に取り入れて、明るい窓辺などにおいてあげます。
   でも直射日光が当たると葉が焼けるので、
   レースのカーテン越しのような環境です。水はやや少なめです。


(5)体力のついた苗が、18度以下の環境に2週間ほどさらされると、
   花茎が根元から伸びてきます。赤色で上に向くので根とは区別がつきます。


花茎が出始めたところ。


(6)花茎は冬の間どんどん伸びてきます。
   日差しの方向を向く性質があり、鉢を回して形のよい方向に誘導します。


花茎は日差しに向かって伸びてます。


(7)室内の湿度が低すぎると、つぼみが黄変して落ちてしまうようです。
   自分は気がついたときに、霧吹きで葉や根を湿らせています。


つぼみが充実してきました。開花が楽しみです。


(8)こちらの信州では、2月から3月につぼみが充実してふくらみ、
   花茎の根元側から、順次開花します。

これは別の苗ですが、順次開花しているところです。
しだいに日差しの方向を向いてしまうので、
花茎はねじれています。きっと栽培農家の方は、
光の方向をうまく制御しているのでしょう。