たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

ラファエロの模写

先日からフェルメールルノアールの人物像を、鉛筆で模写しています。とくに魅力に富んだ微妙な表情を模写することは、かなり根を詰める疲れる作業です。それは顔の表情は、少しでも狂いがあると魅力の表情が変わってしまうためです。そのため正直、顔を正確に描くという作業はできたら避けたい気持ちが働きます。


でもこの練習をやってみると、とっても勉強になることがわかりました。形をしっかり見て、どこが不足しているのかをつねに問い続ける練習です。自分の足りないところがハッキリ見えてくる経験をしました。うまく描けなければ、その理由を追求すればいいということですね。もともと失うものはないのだし、守りに入っても仕方ないじゃないかと思うようになりました。


すこし継続的に、模写というつらい練習をしてみようと思いました。
今回はラファエロ聖母像の顔の部分です。「大公の聖母」という絵画で、左手に赤子のキリストを抱いているのですが、今回省きました。人間的な表情の典雅な聖母の顔を描くことを目標にしました。



模写 ラファエロ「大公の聖母」部分 
月光荘 F6スケッチブック 鉛筆2B 2h程度
(公開時より一部加筆しています)