たぶん絵的なBLOG

画材店の店主がつづる絵画や画材のあれこれ

忙しさもひと段落

自分から早期退職を決め、画材店経営という個人事業に取り組み始めたのがほぼ2年前の春でした。事業をはじめてみると当初はよかれと思っていたことがそうでなかったり、計画していた当てが外れていたりで、想定していることと実際起こることとはこれほどちがうのだと痛感しています。


店舗を開く前から懸念していたことがしだいに現実味を帯びてきて、やがて最大の経営課題となったのは固定費の比率の高さです。もちろん売り上げのボリュームがどのくらいになるのかに関しては予想より下回っているものの、これはある程度覚悟のうえです。


この分野では、おなじみのお客さんたちにリピートして来店いただくためには、ある程度の年数が必要となります。友人の経験によると10年でようやく軌道に乗るとのこと。仕入先の方の情報でも10年間は頑張ってお客をつかむ努力が必要ということでした。


問題は、売り上げが伸びない10年間の経営が成り立つようにする必要があります。つまり売り上げに見合った身の丈ほどの固定費で経営することです。とくに賃貸料および光熱費の割合が大半なのでこの課題です。これを何とか対策を打たなければと1年前から検討を始めました。


結論として、先月にようやく店舗移転を完了しました。入居先は公共施設のため大幅に固定費の圧縮が見込める予定です。これまでの店舗に比べて賃貸料が約70%減、光熱費が約50%減になります。ということで最大の課題はなんとか対策を打ち連休明けの営業の様子に期待するところです。


自分で始めたことは自己責任なので放り出す訳にはいきませんね。会社を退職してから初めて休みらしい休みをこの連休に取りました。定年後の生計を立てるうえで個人事業コースを選ぶと、こんな忙しさに追いかけられるのだなと思っています。


勤めていた会社に継続雇用してもらうコースはどうなるのでしょう?たぶん職種もかわらず現役時代より軽い責任で気楽に勤められるのでしょうけれど、おそらく見聞きした感じでは継続雇用の契約更新は3年くらいまでが限度のようです。65歳の満額年金受給まではすこしギャップがあります。またその後はどうするのかという問題もやってきます。年金支給の開始年度が後送りになることは確実ですが、雇用する側の準備はどうなるのかよく読めません。いずれにしてもまちがいなく自分で調べ、決断し、実行する姿勢が必要になることには変わりません。



自宅前の小さな道(こうしてみるとほんと田舎です!)